星野仙一さんへの弔辞

昨日の朝、訃報が届きました。星野仙一さんが亡くなりました。

星野さんは、ぼくを野球好きにしてくれた人物のひとりであり、ただただ悲しい。

“闘将”星野仙一

星野さんは中日ドラゴンズのエースで監督になり、のちに阪神タイガースと東北楽天ゴールデンイーグルスの監督も務めました。また、北京オリンピックの日本代表の監督もやりましたよね。

現役時代から「打倒ジャイアンツ」を掲げ、実際に巨人戦には滅法強い投手でした。

ドラフトでジャイアンツが指名すると言ってたのに指名せず、名古屋に行ったらドラゴンズの親会社の中日新聞vs読売新聞ということになっていて「読売に勝て」と言われ続けたことと、「東京モンに負けてたまるか」という劣等感のようなものがあって「打倒巨人」になっていったそうです。

監督になってからは手腕を発揮し、監督に就任したら必ずリーグ優勝は果たしました。

また、若手を積極的に使い、チームを一から作るのがうまかった監督ですが、反面、酷使されて短命に終わる選手も出ました。

しかし総じて良い監督でしたし、アンチも多かったですがファンはとても多かった華のある野球人だったと思います。

ぼくは星野ファン

そんな星野さんですが、現役時代はあんまり見た記憶はないです。当時ぼくは小学生で、野球をして遊ぶのは好きでしたが、そんなにプロ野球をテレビ観戦することもなかった。むしろ、好きなテレビ番組（主にアニメ）を飛ばすモノとしてプロ野球中継嫌いでした。

しかし、星野さんが中日の監督になり、ロッテオリオンズの大打者・落合博満選手を1対4という無茶な世紀のトレードで獲得したときに「なんだこれ」と思ったのがキッカケでプロ野球に興味が出てきました。それでボチボチ野球中継を見るようになったんですが、落合を中心とした強力打線を率い、闘志丸出しで戦う星野監督に段々惹かれていきました。

観てると乱闘のときには真っ先に飛び出してくるし、審判に猛抗議するし、なんだか単純に面白い人でした。そして鉄拳制裁も辞さないおっかない人っぽかったけども、決してイケイケドンドンの戦い方じゃなく、若い選手を抜擢したり郭源治投手や中尾選手を大胆に配置換えしたり、監督という権力とリーダーシップを発揮してチームをまとめる姿はとてもカッコ良かった。

そして、1988年のリーグ優勝のときにはぼくはすっかり星野ファンになっていました。その頃にはメジャーリーグに興味を持って「日本のプロ野球はレベルが低い」などとエラそうに言っていたんですが、星野監督は別でしたね。そのあとも日本のプロ野球には特定の球団のファンになるってことはなかったんですが、星野さんが監督になったチーム（阪神、楽天）をそのときだけ応援してました。

奥さんを亡くしたり体調不良になったりしても、監督として戦う姿勢を崩さなかった星野監督にはシビれました。