どうも!コバヤシです。
今回は、ぼくが考えた心温まる童話を読んでいただきたいので恥ずかしいけど書かせていただきます。
タイトルは『釣り人と釣られた魚』です。
釣り人と釣られた魚
①
昔々、あるところに一人の若者がいました。その若者は大層釣りが大好きで、毎日毎日、朝と夜に釣りに出かけ、釣り糸を垂らしていたのでした。
ちなみに、この若者が釣りを楽しむ海にはさまざまな魚が泳いでおり、釣り上げた魚の様子を見るのを若者は楽しみにしていたのでした。
②
あるとき、若者は素晴らしい餌をたくさん手に入れたので意気揚々と釣りに出かけ、その餌を釣り針につけて糸を垂らしました。
するとどうでしょう。
釣れるわ釣れるわ、大小さまざまな魚たちがたくさんつれました。そして魚たちは言いました。この海の魚たちはしゃべるのです。
「とてもおいしい餌でした」
「この餌はみんなに教えたい」
「この餌はどこで手に入るのですか?」
「キミは釣りがウマいねぇ」
こんなことを魚たちは言うのです。
若者は大満足でした。
③
50匹ほど釣ったあとでしょうか、またまた魚が竿にかかりました。グイーンと竿が曲がっています。
「大物だ!」
若者を叫び、急いで、しかし丁寧に釣り糸を上げていきました。
すると、とても大きな魚がかかっていました。そして、上がってくるなりその魚はいうのです。
「お前のこの餌は前から知っていたが、これで魚を釣って楽しいのか?」
若者はうるさいな、と思いつつまた糸を垂れました。
また、大きなアタリがありました。若者は釣り上げます。先ほどのうるさい魚に似ている魚でした。
「お前の餌がウマそうだから食ったが、お前はもしかして釣りをしているんじゃないか?」
若者は、またまたうるさいなと思い、うるさい魚はすぐさばいて食ってやろうか、とも思いましたが、こんな口のきき方をする魚は不味いに違いないと食うのはやめ、気を取り直して釣りを再開しました。
④
「これは釣りだ!これは釣りだ!」
「このおいしい餌で釣るとはけしからん!」
「こんな餌、中身はスカスカじゃないか!釣りのくせに!」
どんどん、うるさい魚が釣れます。
どうやら、このうるさい魚たちは、たくさんの魚を釣る釣り人をみると群れをなしてやってきて「釣るな釣るな」と燃えあがるという、この海の名物の魚らしいのです。
ただ、この魚たちがたくさん釣れる日は、他の普通の魚たちもたくさん釣れるのです。そして、いずれ魚を入れているビクは何故かハチが飛ぶブンブンという音を立て、またその音につられて色々な魚が釣れるようになるといいます。
そこまでになると、釣れすぎて気がふれる者もいるといいます。しかし、この若者は平気でした。
釣りをするのが楽しいものですから、今日も平気な顔をしてブンブン鳴るまで釣りたいな、と思いつつ釣り糸を垂れているとのことです。しかしそれは、なかなか難しいようですよ。
めでたしめでたし。
まったくのファンタジーを考えるのは大変
どうでした?面白かったかな?
まったく何もない状態から考えたので、現実離れしたところ(釣られた魚が釣るなとか言うところ)とかありますが、ご容赦ください。
ではまた。