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楳図かずお『わたしは真悟』がフランスの「遺産賞」を受賞したと聞いて日本人としてちょっと残念になった

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漫画家の楳図かずおさんの作品『わたしは真悟』がフランスの漫画賞である「遺産賞」を受賞したそうです。

ほほう、素晴らしい!

「遺産賞」って何?

素晴らしいと言いつつ、「遺産賞」ってやつを何だか知りません。

どうやらこれはフランスのアングレームで行われる『アングレーム国際漫画祭』にて贈られる賞で、後世に残すべき優秀な漫画に贈られるそうです。日本人の同賞の受賞者は水木しげるさん、上村一夫さんに次いで3人目。

人類の遺産とすべき漫画ってことで「遺産賞」ってことですね。

ちなみに『アングレーム国際漫画祭』は「漫画におけるカンヌ」ともいわれていてなかなか権威があるフェスティバルみたいですね。他の賞なら日本人漫画家もいろいろと受賞しています。2015年の大友克洋さんの『AKIRA』が最優秀賞を受賞したときはちょっとコーフンしましたね。

『わたしは真悟』とは

で、受賞した『わたしは真悟』について。

わたしは真悟  【コミックセット】

なかなか古い作品ですので知らない人も多そうですね。

『わたしは真悟』(わたしはしんご)は、楳図かずおの長編SF漫画。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で1982年8号から1986年27号まで連載された。恐怖漫画の第一人者である楳図かずおが、恐怖テイストを控えめにして、神とは何か、意識とは何かといった、形而上学的なテーマに挑んだ意欲作。

引用元:わたしは真悟 - Wikipedia

意思をもった産業ロボット「モンロー」が真悟と名付けられて子供たちの純真な心によって自我を持ちはじめ、意識として進化していくという、現在をまるで予言するような、ちょっとこわくて儚いお話です。説明ヘタすぎ。

ぼくも初めて読んだときは小学生から中学生になる時期であんまり理解できなかった部分がありますが、大人になってから読むと「愛」ってなんだ?って自然に考えちゃうような感覚になりました。ちょっとだけですけど。

今回のアングレーム国際漫画祭では「大人の残酷な世界に抵抗する人道主義的な物語」と評されているそうです。

日本で評価されてほしい

今回、この『わたしは真悟』が「遺産賞」という素晴らしい賞を受賞したと聞いて、ぼくはどうも残念というか、ちょっと日本人として恥ずかしいなぁと思っちゃいました。

なんというか、「漫画は日本が誇るべき文化」なんてあちこちで聞かれる割には、こういう過去の名作を評価したりすることがないような気がします。日本にも「日本国際漫画賞」なるものがありますけど、その前に自国の漫画家の先生たちを評価してもらいたいなぁ、と思っちゃうのです。

だって、手塚治虫さんも、藤子不二雄さん(2人とも)も、石ノ森章太郎さんも、赤塚不二夫さんも、あれだけ文化的価値の高い作品を遺してくれているのに誰ひとりとして国民栄誉賞ももらってないんですよ。

まぁ、ご本人たちはもらったから何だと思うかもしれませんし、こういう漫画のような“作品”なんてのは個々に良い悪い、好き嫌いがあってしかるべきですから別にいいっちゃいいんですけど。でも、漫画を「日本の文化」として誇るんだったら誇るべき漫画家と漫画がもっと大事にされていいかなぁと思うわけです。

フランスの人たちに「え?『わたしは真悟』も知らないの?HAHAHA」って言われるのはちょっと残念ですよ。

最後に

まぁ、こういう賞をもらって見直される分にはありがたいことですけど。

日本にはもっともっと世界に誇れる漫画があります。それらが日本から世界に発信されますように。