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『XANADU(ザナドゥ)』とかいう、ぼくがハマれなかったPCゲーム史上に燦然と輝く金字塔

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『XANADU(ザナドゥ)』というゲームをみなさんご存知でしょうか。1985年に日本ファルコムより発売されたRPG(ロールプレイングゲーム)です。そしてこの『ザナドゥ』は、日本のPCゲーム史上において1、2を争う名作といっても過言ではないかもしれません。

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そんな『ザナドゥ』について書きたくなりました。

ちなみにぼくは、この『ザナドゥ』を名作と認めつつもまったくハマれませんでした。今回はその理由も探ってみたいと思います。今さら。

『XANADU(ザナドゥ)』とは

『ザナドゥ』 (XANADU -Dragon Slayer II-) は、1985年に日本ファルコムが発売したアクションロールプレイングゲーム。木屋善夫プロデュース『ドラゴンスレイヤーシリーズ』の第2作目であり、8ビットパソコン向けに数多く発売された。

引用元:ザナドゥ (ゲーム) - Wikipedia

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(画像掲載元:http://www.4gamer.net/games/315/G031560/20151014002/

『XANADU(ザナドゥ)』はそれまでのパソコンゲームには無かった特徴的なゲームシステム、キレイなグラフィックなどを併せ持ち、非常に人気となったゲームです。日本ファルコムは異例の制作発表会を行い、並々ならぬ意欲でこの名作を発売しました。そしてこの『ザナドゥ』は売れに売れ、最終的には40万本の売り上げを記録しています。この記録はPCゲーム売上累計としては確かまだ破られていません。

ただ、ファミコンなどのコンシューマ機への移植が行われず、一般的な知名度が低いのがPCゲーマーとしては何とも悔しいところ。ハドソンが大幅に改変して『ファザナドゥ』なるものをリリースしましたが、あれはもはや別物。『ザナドゥ』とは別物としてみれば、まぁ良くできていますけども。

ファザナドゥ

『XANADU(ザナドゥ)』のステキなゲームシステム

『ザナドゥ』を名作たらしめているのはそのシステム。

リアルタイムのアクションロールプレイングゲームですが、プレイヤーの「選択」がある程度自由になっていて、それによってプレイヤー次第で展開やプレイスタイルが変わります。 

試行錯誤のキャラクタメイキング

『ザナドゥ』は、キャラメイキングから画期的と言っていいでしょう。

ゲームを始めるといきなり主人公キャラが画面に現れ、プレイヤーは当然そのキャラを操作できます。キャラを操って王様の元に赴き名を名乗り(これで名前を設定)、支度金をもらって各ステータスに見合った道場に入門して能力を決定していきます。

支度金3500をどのように割り振るのか考えなければなりませんし、敢えて支度金を余らせて(能力をあまり上げずに)アイテム購入に充てることも可能ですから、のちの自分のプレイスタイルを考えつつ悩みつつのキャラメイクが可能です。また、その間キャラクタの操作をしているわけですから、キャラメイクの時点で操作の練習もできるという、一石二鳥のキャラメイクシステム。素晴らしい。

アイテムの経験値

『ザナドゥ』の世界の武器、防具、その他アイテムには経験値(熟練度)が設定されています。

これにより、装備にも試行錯誤が必要となるんですねぇ。

武器

武器は使えば使うほど威力が高まります。なので今買ったバトルアックスよりも使いこんだショートソードのほうが強力だったりするのです。

また、武器は自分のレベルに応じて命中率が決められています。『ザナドゥ』では最初のお店から強力な武器が売られていますが、自分のレベルに合った武器を使わないとロクに攻撃が当たらないのです。

もちろん、一撃必殺を狙うのもアリはアリ。最初にいい武器を買って序盤は苦しんでも熟練度だけは頑張って上げていくと、きっと終盤はものすごい威力の武器をものすごい熟練度で振り回して無双できるんでしょう。でも序盤の苦しみがハンパないのでやったことないです。

防具

防具の熟練度は、敵からの攻撃を受けることで上がっていきます。武器と同じく、買った高い鎧より、ずっと着てる鎧のほうが防御力に優れています。

これ、当時はちょっとした論争になりましたね。「なんで鎧が攻撃を受けるたびに劣化せずに防御力が上がるん?」とか言って。言われてみれば確かにおかしいんですけども。

ともあれそういう熟練度があるので、防具を買うときは無茶して高いのを買うか安いのを買って熟練度を上げるか、大いに悩むところになります。

有限な敵

武器は敵を倒すたびに強くなり、防具は敵に打たれるたびに強くなる。そんな熟練度とかいうシステムがあるなら、弱い敵と戦い続ければどんどん強くなっていくじゃないか!と思った人、気付いちゃいましたね。確かにそうです。しかし、それはできません。

なぜなら、『ザナドゥ』の世界のモンスターたちは、有限だからです。どんどん倒していくと、いずれいなくなります。

敵の数が有限ということは、つまり得られる経験値やアイテム、ゴールドも有限だということです。当然、武器や防具の熟練度を上げる機会も有限になります。

ひとつの武器だけで敵を倒しまくった場合、その武器の熟練度は上がっていき超強力な武器に育つでしょう。しかし、調子に乗りすぎるとラスボスを倒すための武器を手に入れたときにその武器の熟練度が上げられないなんて事態に陥ります。

また、レベルに応じた武器じゃないと命中率が下がると前述しましたが、そうなるとその武器を使うためにレベルアップしていくとその武器の熟練度を上げるための敵がいなくなる、なんてことになってる人もいました。

戦士レベルと魔法使いレベル

さらに厄介なことに、『ザナドゥ』の主人公には戦士レベルと魔法使いレベルの2つがあり、武器で敵を倒すと戦士レベルが、魔法で敵を倒すと魔法使いレベルが上がっていきます。

このゲームにおいて魔法は結構強力で、操作に慣れると自分は一切ダメージを受けずに敵を蹴散らすことができますが、実は魔法で敵を倒すとアイテムを落としませんし、戦士のレベルも上がりません。そして魔法で敵を倒した分、装備品の熟練度を上げる機会が減ります。

お金と食糧とレベル

『ザナドゥ』には食糧の概念があり、時間の経過とともにメシが減っていきます。なので食糧も買い足していかなければならないわけですが、食糧は何とHPの量に応じて減り方が大きくなるため、レベルが上がるほど食糧にカネがかかっちゃうという事態になります。

また、このゲームの冒険には何本もの「鍵」が必要で買い足すわけなんですが、その鍵もレベルに応じて価格が高騰していきます。

レベルをあげるとカネがかかるゲーム、それが『ザナドゥ』。

『ザナドゥ』のゲームシステムまとめ

ザーッと書いてきたこのゲームのシステムをまとめます。

他のRPGと同じように、『ザナドゥ』でもキャラクタを成長させないと先に進むことはできません。レベルアップしないと使えない武器があるし、先のダンジョンも開きませんから。

しかし、敵を倒しすぎるとあとで装備品の熟練度が上げられませんし、鍵や食糧にかかるゴールドが高くなる。防具だってダメージ覚悟で攻撃を受けないと熟練度が上がりませんが、HPの回復だって有料だしアイテムだって有限。アイテムで先のダンジョンに行ったり敵を無力化したりできますけど、そのアイテムは敵を倒したり買うしかないわけで、有限なゴールドをそれに割くかどうか、これまた悩む。

つまり『ザナドゥ』では、有限なモンスター、それゆえに有限なゴールドとアイテム、それらをうまく管理し、自分にあった進め方でゲームを進めていく必要があります。漠然と敵をやっつけて先に進んでいてはいずれ詰みます。

しかし、正解はありません。

そのバランスの上で、どれを優先するのか、自分なりに進めていくことこそが『ザナドゥ』をプレイするということであり、だから『ザナドゥ』はプレイヤーそれぞれ進め方が違って、攻略法なんてものが一概に言えないゲームなのです。

複雑なシステムが絡まり合い、それらのバランスの中でプレイヤーがリソースを管理しながらストイックにプレイしていくRPGなんて、今になっても他に出て来てません。

完全に完成されたゲームシステムだと言えるでしょう。

 

『ザナドゥ』にハマれなかったぼく

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以上、長々と『ザナドゥ』について書いてきましたが、他にはないゲームだということは恐らく分かっていただけたでしょう。こんな完成された独自のシステムを持つRPGが1985年にリリースされたことが衝撃です。

そんな衝撃作であり、実際に今でも記録を破られないほど売れた、まごう事なき傑作である『ザナドゥ』。実際にぼくの周りのPCゲーム仲間は大絶賛していました。

しかし、ぼくはまったくハマれなかった!

『ハイドライド2』で忙しかったのもあるのですが、要するに『ザナドゥ』はぼくのRPG観からすると肝心なことができないんですよね。だいぶ前にこんな記事を書きました。

この記事のシメにこうあります。

ぼくにとっては、RPGとは「戦闘とそれに伴うキャラクタの成長」に他なりません。

ダンジョンに潜り、敵を倒しながら強くなり、お宝をゲットし、さらに深く強く…、の繰り返しが楽しい。楽しすぎる。

もうね、ぼくはRPGで遊ぶときは、いいシステムの中で際限なくキャラを成長し続けていければシアワセなんです(だから『Wizardly(ウィザードリィ)』が好きなのね)。

『ザナドゥ』は、それが出来んのですよ…。敵が有限だから。あのシステムでは有限じゃないとダメなのは分かりますし、その面白さも分かる。 

でも、ぼくには合わんかったのです。

最後に

『ザナドゥ』は、どう考えても他に類を見ない傑作であることは間違いありません。影響を受けた人が制作陣の中にいるんじゃないかな?というゲームもチラホラ見受けられます。

機会があればみなさんもちょっと遊んでみてはいかがでしょう。