東京都の小池百合子知事が新党『希望の党』を立ち上げて自らが代表に就任するそうな。いやいや、活発なことで結構結構。
ところで、その小池百合子さんの2017年9月25日の記者会見はご覧になりました?
口を開けばアウフヘーベンアウフヘーベンとか言ってましたが。聞いててやっぱり当然「アウフヘーベンって何なのよ!?」って思いました。
アウフヘーベンとは?
ちなみにぼくは今まで生きてきてたったの一度も聞いたことありません。みなさん、あります?
そこで、調べてみました。いつもどおり、ネットで。
止揚(しよう、独: aufheben、アウフヘーベン)は、ドイツの哲学者であるヘーゲルが弁証法の中で提唱した概念。揚棄(ようき)ともいう。
引用元:止揚 - Wikipedia
アウフヘーベン、哲学用語らしいですね。そして、日本語では「止揚」という。
いやいやいや、じゃあ「止揚」って何よ?ってなりますよね。今まで生きてきてたったの一度も聞いたことありません。
「止揚」とは、『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』によると、「ヘーゲル哲学の用語。揚棄ともいう。弁証法的観点から,事物の発展は矛盾対立によって行われるが,その場合一つの要素はほかを否定しはするがまったく捨去られるのではなく,保存されてより高い次元に引上げられ,一新されて全体のなかに組込まれる。このような働きを止揚という。」とあります。
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つまり、2つのものが相反するとき、一方が相対するものを否定しつつもそれを取りいれて新しく高い次元のものになるっていうこと?
よくわからないなぁ、と思いつつ『大辞林 第三版』を見てみたら、比較的こっちのほうがわかるかもしれない。すなわち、「ヘーゲル弁証法の根本概念。あるものをそのものとしては否定するが、契機として保存し、より高い段階で生かすこと。矛盾する諸要素を、対立と闘争の過程を通じて発展的に統一すること。」だそうな。
一方を否定しつつも捨てないで保存してそれをも内包してこそレベルの高いものができるのだ、ということかな。
おおう、素晴らしきかな、アウフヘーベン!(よくわかってない)
小池百合子とアウフヘーベン
小池百合子さんは、一体どういうつもりでアウフヘーベンというよくわからない言葉を用いたのでしょう。
小池さんがどんなふうにアウフヘーベンって言ったかを抜粋してみます。
「いままでの議論をアウフヘーベンし、国民が希望の持てる政策を投げるべき」
「ここでアウフヘーベンを使うと何かを思い出すかもしれないが、国民のニーズというのは、メディアが引いたレールの延長線上にはない。もっと大きな夢をみんな描きたいと思っていて、それが憲法9条3項の議論などではない。もっと明るく、そして希望を持てるような政策のボールを投げるということが必要だ」
「これはプッツンするものではございません。アウフヘーベンするものでありまして、内容は辞書で調べてください」
ぼくは知りませんでしたけども、築地市場の豊洲移転問題の会見の時も言ってたそうですアウフヘーベン。
それはいいけど、「内容は辞書で調べてください」って何やねん。
最後に
こうやってみると、小池さんは今までのことを踏襲しつつ新しいことをしましょうと言いたいんでしょうか。
まことに素晴らしい!古いものはブッ壊して新しいものをおっ建てろ!とかいうより全然素晴らしいです。
単純なことをぼやかして賢そうに見せようと横文字を使うのって傍から見てるとナニなカンジですけども、まぁそれはそれ。
新しい政党はしっかりアウフヘーベンして運営していってもらいたいですね。ぼくもしっかりアウフヘーベンしてウォッチしていきたいと思います。