ビートルズのシングルのB面の楽曲のみを収録したアルバムが発売されます。
タイトルは『Single B-side Collection』。そのまんま。
レコードのB面というのはなかなか趣があって面白いもんですが、やっぱりシングルカットされた曲より少し“弱い”曲が多いというイメージはどうしてもありますよね。
しかし、ビートルズの場合は、神格化されたことを抜きにしても非常に強力な曲ばかりです。さすがビートルズ!
『Single B-side Collection』は強い!
『Single B-side Collection』とは
『Single B-side Collection』はビートルズのシングルのB面の曲を集めたアルバムで、曲はイギリスで発売されたシングルに準拠して集められています。
当時ビートルズはレコード会社との契約でシングル盤を4ヶ月に1枚発売していましたが、『Love Me Do』から始まって『Please Please Me』『From Me To You』『She Loves You』から『Hard Day's Night』やら『Help!』などなど、着実にヒットを飛ばし結果を出し続けました。
それだけでも偉業といっていいのに、それらのシングルのB面の曲まで一定水準以上でバンバン作って収録して発売していたことは驚異でしょう。
収録曲
B面の楽曲もA面と遜色がないことはファンなら知ってると思いますが、その収録曲を見てみましょう。
1 P.S. I Love You
2 Ask Me Why
3 Thank You Girl
4 I'll Get You
5 This Boy
6 You Can't Do That
7 Things We Said Today
8 She's A Woman
9 Yes It Is
10 I'm Down
11 Rain
12 Baby You're A Rich Man
13 I Am The Walrus
ぐはぁすげぇ…。
ジョンとポールのボーカルが堪能できる『Thank You Girl』、ハーモニーがヤバい『This Boy』、シングルでいいじゃないのと言わずにおれない傑作『You Can't Do That』、マイナー&メジャーの転調がキモの『Things We Said Today』…。もうやはり天才かとしか…。
そして『Rain』。テープスピードを操作して逆回転のボーカルを加えた実験的ながら傑作!ビートルズコピーバンドでドラムを叩いていたぼくはリンゴのベストプレイはこの『Rain』だと思ってます。
さらに『I Am The Walrus』なんてこのころのビートルズの代表曲と言っていい曲じゃないですか!これがB面!
………。
ああ、ただのファンの個人的な感想です。
ボーナストラック
さらに続きがあります。
なんとボーナストラックが10曲も入ります。なんというサービス!
14 P.S. I Love You BBC 1963.6.17
15 Ask Me Why BBC 1963.9.3
16 Thank You Girl EMI 1963.3.5 / Stereo of take 30)
17 I'll Get You BBC 1963.9.7
18 This Boy EMI 1963.10.17 / (Stereo of take 15)
19 You Can't Do That BBC 1963.7.14
20 Things We Said Today BBC 1963.7.14
21 She's A Woman(take 2) EMI 1964.10.8 / (Stereo of take 2)
22 Yes It Is (RS 1) EMI 1965.2.16 / Stereo(RS 1)
23 I Am The Walrus EMI 1967.9.29 / Stereo(US only)
ビートルズのスタジオや番組での音源は比較的多く出回っているにせよ、これら別バージョンは聴いたことないやつもあるはずなので、これはもう買わないわけにはいきませんでしょう…。
最後に
というわけで、『Single B-side Collection』はビートルズファンなら必携ですしほっといても勝手に購入して聴くでしょうけども、ビートルズ聴いたことないって人にも是非手に取ってほしいところです。「こんな曲がB面!?」と驚くことは…ないかもしれないけれど。音に関しては絶対今のほうがスゴいですからね。
しかし、ボーカルやハーモニーやコーラス、そして演奏すべてにバンドメンバーの個性が光るっていうのはなかなかないと思いますよ。そこを感じてほしいと思う次第です。