先日、なんだか胃カメラ(内視鏡)を飲むことになったって書いたじゃないですか。
さきほど、行ってきました。人間ドック、行ってきました。胃カメラ、キメてきました。
まぁ、どうだったかというとですね…。
誰だ思ったより苦しくないとか言ってたやつぁ!?苦しいやんけ!!!くそったれ!!!
いやまぁ、別に思ってたより苦しかったわけではないんですけどね、なんというか、思ったとおり。せっかくなので、ここに記録を残す。
49歳の「はじめての胃カメラ」
なぜ人間ドックを?
そもそもなぜ今回人間ドックを受けることにしたかというと、それは先の記事に書いていたんですが、つまりは「せっかく行ける機会があるんだから、行っとこう。年も年だし」ということです。ぼくももう50歳にさしかかろうというところ、むしろ何かが見つかる方が自然、どうせだったら早期発見して早めに治療!ってなところです。
とくにぼくはタバコも酒もバカスカな人間なので、50歳も間近になってどこかに支障がないほうがおかしいと思うほうが自然です。これは人間ドックを受けるべきでしょう。ぼくひとりなら病気になっても何もしなくていいと言えますが、家族がいるとそうはいかない。なるべく早く見つけて退治するに越したことはないのです。
胃カメラ(内視鏡)への恐怖
そうなるとやっぱり問題となってくるのが胃カメラ(内視鏡)です。普段、どんなにイキってるオッサンでも、これは不安です。
どういうことだよどういう事態だよカメラを体内に入れるって!?もう絶対痛そうだし苦しそうじゃないですか。痛いのは割と我慢が聞くと思ってるんですけど、苦しみはダメだ、耐えられるか不安だ!
それとやっぱり、なんか見つかったらどうしよう、というのも怖かったですね。見つかったとて即対応できるほどの余裕なんてございません、ウチは。だとしたら、逆に見ないほうが精神衛生上宜しくて長く生きられるんじゃないか、という思いがあります。
なんにせよ、怖い。
前日
なんてことを考えているうちに、1ヵ月ほどあった猶予期間があっという間に過ぎて、いつの間にか明日が受診日となっていました。嘘だろ?
「ああ、明日か」と思うと、今まで考えていた恐怖がより重く心にのしかかってきます。
「うわぁどうしようバックレようかな。嘘ついて先延ばしにするかな」と若いころのクセは治らないもので、一瞬そんな考えも頭をよぎります。もちろん、今はそんな考えに乗ることはありませんが。
よし、と覚悟を決めたところで思い出す。「前日のメシは午後7時までに」。ああ、メシ食わなきゃ!と仕事中なれどちょうどそこにあったココイチに入ったのが午後6時。
久々だな、ココイチのカレーなんて。と思いつつ、人間ドックが終わるのが多分昼前だから、それまで何も食えないとなるとここで食べておかねばならない、なんて思って注文したのが500g。割と多い。なんとか腹に納めました。
そして帰宅して、いつもの晩酌…というわけにはいかない。そして、これがキツい。メシは下手したら2日くらいは我慢は効くけど、酒は我慢できない。何が何でも休肝日なしでやってきたんですが、今日はもうしょうがない。酒好きの風上にもおけない野郎になってしまった。そして「ビールも飲めないなんて!」と憤りながら寝た。
当日朝
目覚め。前日酒飲んでないから気分が悪い、と思いながら思い出す「ああ、今日は胃カメラか」。そして朝飯食っちゃダメ、おまけに外は雨。
なんて日だ!
人生最悪の日が始まったぜブラザー。ちくしょう、やってらんねぇぜ。
飯も食えないので特にやることもなく水を飲みながらスマホでゲームをやりながら考えるのは「痛いんかな苦しいんかな」のみ。こんな無駄な時間があろうか。
そして時間が来た。ブルーなフィーリングでカーに乗り込みホスピタルへゴー。
人間ドック
病院に着き受付をすませ、いよいよ始まる人間ドックです。やることいっぱいあるけれど、いったい胃カメラは何番目だ!
割り振られた番号(55番)で呼ばれ、あっちで身長体重視力をはかり、こっちでレントゲンをとり、エコーを見て肺活量を調べ、待つ。胃カメラを。
それにしても、かなり大きな病院で受診者が大勢いたのに、病院の人はシステマティックに動いて無駄がありません。受付2か所を起点に受診者の受信状況が書いてあるバインダーを左右に飛び交わせてすごくスムーズです。
なんてことを考えていると「55番のかたー」と呼ばれて、バインダーを受け取り「まっすぐ進んで左に折れたところでかけておまちくださーい」と言われるままに動いて椅子に座ります。
どっこいしょ、と座って顔を上げると「胃カメラ(内視鏡)」と書いてある案内板が。
ついに、来ました。
胃カメラ
ここまで来たらもうジタバタしても始まりません、覚悟を決めるしかありません。
準備
呼ばれて中に入り、まずは座って水を飲みます。これには胃の中の泡を消す薬が入っているらしい。そのあと鼻腔を広げる薬を左右の穴に2回ずつスプレーし、看護師さんが取り出したのはチューブ。
貴様それで何する気だ、と思っているとちゃんと説明してくれました。これで鼻腔の大きさを確認します。これで調べて左右入れやすいほうにカメラを入れると。え?けっこう長いよ?と思う間もなく、割とすごい勢いで右の穴が襲われました。めっちゃ入ってるやん…。人間の鼻の穴って、そんなに奥までモノ入るん…。
ぼくの場合、右を調べたらそれでバッチリだったらしく、左は調べませんでした。そして、右の穴に麻酔薬を入れられます。ドロっとしたやつ。チューって入れたら鼻をすすり、麻酔薬を自分で喉に持っていきます。耐えられないほどじゃないけど、マズいです。
麻酔薬を入れたら、効き目が出るまでまたチューブを入れて待ちます。何もやることはありません。客観的に見たらマヌケな絵です。鼻からチューブを伸ばしたまま座ってるオッサンなんて、ゾッとします。
本番
なんか鼻の感覚がよくわからなくなってきたころ、呼ばれました。「55番のかたー」…いよいよです。いよいよ戦いが始まります。
検査台に体の左側を下にして寝るとすぐに先生がやってきて、「入れまーす」だって。軽いなぁ。
さて、まずは鼻を通るわけですが、これがもう鼻の穴の大きさピッタリなんじゃないのってほどピッタリです。先生はそれを躊躇なくグイグイ入れていきます。感触で痛いような気はするけど、それは感触が呼び覚ました気のせいってやつで実際は痛くありません。しかしピッタリなので、なんというかムリムリムリムリッて入ってきます。ものすごく出したくなります。
そして、一番苦しかったのは喉の奥からカメラが顔を出すとき。ちょっとオエエってなります。「力抜いてー」と言われますが、全身に力が入っちゃいます。麻酔のおかげで痛みはありませんがかなり苦しく「そこに何かある!出したい!」という本能と戦うのが一番しんどい。涙は出るし鼻水多分出てるし(感覚ない)顔グチャグチャ。
そこからカメラは食道に入りますが、奥へ動かすごとにオエオエを我慢します。「ここからはツバも飲み込みたくなりますが我慢ですー。そのまま出しちゃってくださーい」とか言われますが、飲み込みたくなる本能に抗うのは至難の技です。しかし、喉を通過したら声も出せますし、苦しみも和らいできます。
そしてついにカメラは胃に到達。このころになると画面を見る余裕も生まれてきます。たまに唾液を飲み込みたくなって我慢しなきゃいけませんが。あと、苦しさはあります。だって喉から胃までモノが入ってるんですから。決してラクじゃないですぞ。
そこまで来ると先生も調子に乗って(?)カメラをグイグイ動かしいろいろと見始めますが、出し入れが激しい!こっちが麻酔をかけていることをいいことに好き勝手やってくれます。
「じゃあ空気入れますー空気入れて胃を膨らませてみるんですー」
は?と思う間もなく、シューシューと空気を胃に入れるたびにグエエグエエとなるぼく。入れた空気が上がってきてゲップまで出そうになります。
「ゲップは我慢してくださーい」
悪魔かお前は。
そうこうすること10分くらいでしょうか、ついにフィナーレです。ズルズルと鼻から出ていく長い異物、帰り道も喉から鼻に入っていく瞬間がめちゃくちゃ苦しい。喉から鼻に行った瞬間に唾液がグオエェエエと大量に口から出て、そうしているうちに鼻からカメラがストンと産まれてきます。そしたら鼻水がブワーっと出ます。出ますといっても麻酔でよくわからないんですが、「拭いてくださーい」とティッシュを渡されて鼻を拭くと尋常じゃない量の鼻水を見ることができました。
事後
終わったら看護師さんからの検査後の説明があり、それはもうとめどなく出てくる鼻水を拭きながら、となります。ぼくは鼻をかめない人間なので、拭くしかないのです。
この胃カメラで検診は終了かと思いきや、あと内診と目の撮影(?)が残っててまだ待つことがあったんですが、その間も鼻水が止まらない。止まらないんだけど麻酔がまだ効いてるから出てるかどうかもわからない。みんなすました顔で座って待ってるけど平気なのかとちょっと心配になってしまいました。もしかしてみんなマスクの下は鼻水だらけ?汚いなぁ。
この麻酔はしばらく続いて、顔の真ん中あたりがずっとボヤーっとしてる感じですね。
最後に
いやしかし、終わった!この1ヵ月ぼくの心を支配していたものが取り除かれたのだ!
今ぼくは非常に晴れやかな気分でいます。
結論としては、痛いし苦しいけど別に耐えられないほどじゃないってカンジです。
終わってみると「そんなじゃなかったな」みたいな感覚になってきて、なるほどみんな思ったほど苦しくないって言うのはだからなんだな、と思い始めていますがいやそのときはやっぱり苦しかったですよ。
これからの人、まぁ頑張ってください。