Amazonプライムビデオで、ずっと観たかった『愚行録』を発見。
あれ？前からあった？あれ？前チェックしなかったっけ？と頭に「？？？」を浮かべながら、とにもかくにも視聴しました。
胸糞映画が大好物のぼくですが、そんなぼくはニッコリ大満足でした。
『愚行録』とは
『愚行録』（ぐこうろく）は、貫井徳郎のミステリー小説を映画化したものです。2017年に映画化されたとのこと。
どんな映画かと申しますと。
エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻、そして可愛い一人娘の田向（たこう）一家。絵に描いたように幸せな家族を襲った一家惨殺事件は迷宮入りしたまま一年が過ぎた。週刊誌の記者である田中は、改めて事件の真相に迫ろうと取材を開始する。殺害された夫・田向浩樹の会社同僚の渡辺正人。 妻・友希恵の大学同期であった宮村淳子。 その淳子の恋人であった尾形孝之。そして、大学時代の浩樹と付き合っていた稲村恵美。ところが、関係者たちの証言から浮かび上がってきたのは、理想的と思われた夫婦の見た目からはかけ離れた実像、そして、証言者たち自らの思いもよらない姿であった。その一方で、田中も問題を抱えている。妹の光子が育児放棄の疑いで逮捕されていたのだ--。
斬殺された一家についての証言から出てくるのは、正に人間の愚行のオンパレード。
それらをずーっと見させられ、最後にはもちろん誰も救われない、ホントに後味が悪く胸糞悪い映画です。
それがいいんだそれが！
人間みんなクソなのよ
というわけでその『愚行録』を満を持して観たわけですが、いやあー、良かった！ぼくは滅茶苦茶面白かったです。
人間の“愚行”をゆっくりと延々と一定の速度で見せられるカンジで、最初から最後まで心がジトっとして鬱陶しい。見終わったらドッと疲れが。うーん、良い。
主人公・田中武志（妻夫木聡）の最初のバスのシーンから「なんだこいつヤバ」となって、そこから怒涛の「なんだこいつ」。どいつもこいつも自分勝手で見栄っ張りで人のことなんぞ何とも思ってないくせに表面だけは取り繕って…っていうか悪いとも考えてないだろコイツら、みたいな。
しかし、みんなそんなもんだろ？当然自分が一番カワイイし、他のヤツを不幸にしてでも自分が幸せになれればいいんだろう？それが本質とは言わないけども、みんなそんな考えは抱えてるだろう？すました顔しやがって。とかぼくなんかは考えているので、それを剥き出しに見せてくれて、本当に満足です。
そんなクソ人間たちを演じるキャストもいい。実力派を揃えてる。その辺の学芸会みたいなテレビドラマ見るんだったらこれを見たほうがいいよマジで。みんなちゃんと“クソ人間のくせにすました善人顔”が出来てます。
みんなこの映画を見て自分の周りの人間が何を考えて行動しているのか勉強しよう。どいつもこいつもクソだ、クソ。
最後に
ところで、ぼく原作は未読なんですけど、その辺の差異ってどうなんでしょうか。読んだ方がいいのかなぁ。ウマく映像化してるにしても、本で読むのとはまた違った印象が出てくるでしょうからね。
