日本シリーズで6連続盗塁阻止を達成してシリーズMVPを獲得した福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也捕手。
投手の投球術の妙と華麗な守備で展開されるヒリヒリするような試合が好きなぼくにとっても好みの捕手です。キャッチャーは守備が完璧なら打たんでいい。
そんな日本一のキャッチャーがなんとMLBの公式サイトで紹介されてました。スゲェ!
甲斐キャノン
まぁ、その肩だけで日本シリーズMVPなんで目立つのも当然なんですが。育成出身で肩だけで日本を代表するキャッチャーになったのは本当にスゴい。
甲斐キャノンと言われる、その甲斐捕手の強肩はもはや知らない人はいないほどですが、元々その肩には定評がありました。それで「バズーカ砲」とか「キャノン砲」とか呼ばれてたんですが、いつからか「甲斐キャノン」と呼ばれるようになりました。
ちょっと調べてみると、2017年7月19日に『報道ステーション』の「熱盛」コーナー内で呼ばれたのが最初のようですね。今では本拠地では甲斐捕手が盗塁を刺すとセンターのビジョンに「KAI CANNON」と表示されるそうです。
MLB公式サイトで紹介された“甲斐キャノン”
その甲斐捕手が、打率.143で0打点なのに日本シリーズのMVPになったことで「何じゃそりゃ」とアメリカでも注目されることになり、MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」で記事になってました。
Japanese catcher throws out six straight runners | MLB.com
この記事のタイトルは「Watch as Japan Series MVP Takuya 'Canon' Kai throws out SIX straight baserunners」となっていて、訳してみると「6連続盗塁阻止のタクヤ“キャノン”カイを見よ!」ってなカンジでしょうか。
この記事では、福岡ソフトバンクホークスが6戦目で優勝を決めたこと、甲斐捕手がMVPに選ばれたことが書かれたあと、こうあります。
Why was a guy who hit .143 with 0 RBIs named the Most Valuable Player?
「何で打率.143で0打点の男がMVPなんだ?」
まぁ、そりゃそう思いますよね。
その後、動画で甲斐の盗塁阻止を紹介してスゲースゲーって話になるわけです。
One of the broadcasters measured Kai's pop-time during the Series at about 1.8 -- up there with some of the best in the big leagues in 2018. The MLB record for most consecutive runners thrown out is 12 (Jose Molina 2008, and Mike LaValliere, 1993), but six in five games -- five championship series games -- is one of the more clutch defensive performances you'll see.
甲斐捕手のシリーズでのpopタイム(捕球してから投げて二塁で捕球されるまでの時間)が1.8秒で「2018年のメジャートップレベルだ」としている。実際、今季最速だったのはシカゴ・ホワイトソックスのゴンザレス捕手の1.86秒でした。ちなみに1.8秒台を叩きだしたのはメジャーでも4人だけです。
つまり、甲斐捕手はメジャートップクラスのキャッチャーと比べてもまったく見劣りしないということです。 そりゃMLBもざわつくわ。
最後に
かつての大谷翔平選手など、「将来メジャーに来るであろう」という選手がMLBの公式サイトで取り上げられることはしばしばありましたが、そんな話がまったくない選手がこうやってMLBで注目されるのは極めて異例です。
しかし、“良いキャッチャー”というのはなかなか得難いものですから、これからはアメリカでも注目されてメジャー行きなんて話も出てくると思います。
今回の日米野球で2年連続盗塁王のメリフィールドを刺したりしたら、なおさら。