ヒマなゴールデンウィーク、Amazonプライムビデオに『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が来てたことを思い出して観賞しました。
水木しげる先生を尊敬しているぼくとしては「余計なことしとらんやろな」とちょっと不安があったんですけども、大満足のデキでした!
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』とは
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は、2023年11月17日に公開されたアニメ映画で、水木しげる生誕100年記念作品となっています。ベースはアニメ第6期で、シリーズの原点である鬼太郎の父・目玉おやじの過去と鬼太郎誕生にまつわる物語が描かれた長編アニメーションです。
内容としては、昭和31年哭倉村にやってきた帝国血液銀行の水木がもう一人の主人公のゲゲ郎と出会い、龍賀一族の後継の座をめぐる醜い争いに巻き込まれていき、やがて真相に迫り龍賀一族のおぞましい真実を知る―みたいなストーリーで鬼太郎の前日譚が描かれます。
声優陣は沢城みゆき、野沢雅子、古川登志夫らテレビアニメ第6期の実力派キャストのほか、鬼太郎の父を関俊彦、水木を木内秀信が演じています。
あまり期待せずに観たら面白かった
ぼくが水木しげる先生を尊敬していることは以前書きましたが。
水木しげる先生の作品には小学校に上がる前から触れているのでよく考えたらもう50年弱水木先生を尊敬し続けているぼくであり、さらに天邪鬼な性格をしているので、この『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』もそんなに期待してないというか、「どうせ無難に仕上げてるんやろ」とイジワルな目で見ていたわけですが、そんな思いは一瞬で吹っ飛びました。
おもしれぇやこれ!
前半はベッタベタな日本映画の設定というか、古い一族、閉塞した村、連続殺人というお馴染みの設定というか、「金田一耕助でも出てくんのこれ?」と思わずにはいられないカンジだったんですけども、そこにウマく妖怪の存在を絡め、さらには水木先生のあの戦争に対する態度もしっかり踏襲したストーリーとなってます。
後半は完全にゲゲ郎vs悪の親玉ってカンジでテレビシリーズの鬼太郎もかくやってカンジで楽しめるし、エンタメとして丁寧に作られていているなぁという印象。
ラスト、というかスタッフロールから描かれるエピローグはそのまんま漫画『ゲゲゲの鬼太郎』のプロローグと地続きになっていて、これまた水木崇拝原作ファンも納得のつじつま合わせが出来ていてよかった。ファンとしては一番心配だったのがこの部分ですからね。良かった良かった。
最後に
というわけで『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は原作『ゲゲゲの鬼太郎』の前日譚として素晴らしいデキで面白いので是非見てください。
古き良き戦後の昭和のテイストが味わえるのも良いです。この年になるとこういうのが沁みるんですよねぇ。生まれる前なのに、なんでだろ。