SwitchのEGGコンソールで『夢幻の心臓』がリリースされました。
えええ!?あの『夢幻の心臓』をスイッチで!?と思っちゃいますけど、ホントです。
しかし、この名作を今の若い人たちは楽しめるのかしら、と当時四苦八苦したオッサンは思ってしまいます。
『夢幻の心臓』とは
そもそも『夢幻の心臓』って一体どんなゲームなのか、サッパリわかりませんって方多そうですよね。
タイトルだけ今の若者に聞かせたら「は?なにそれ?ムゲンノ?シンゾウ?ダサっ」とか言われそうです。
しかし、『夢幻の心臓』は日本のRPG史に燦然と輝く傑作なのです。
『夢幻の心臓』(むげんのしんぞう)は1984年にクリスタルソフトより発売された8ビットパソコン用のコンピュータRPG。シリーズ化され、第3作まで発売されている。
『夢幻の心臓』は、『ウルティマ』、『ウィザードリィ』といった海外のゲームの影響で徐々に生まれ育ってきた日本の国産RPGのひとつで、当時かなりヒットしました。
なのでシリーズ化され、特に『夢幻の心臓Ⅱ』は名作の誉れが高い傑作であり、初代『ドラクエ』にかなり影響を与えていたことは有名です。
まぁ、40年以上前のゲームについてあれやこれや言っても誰も興味がないと思うので『夢幻の心臓』についてはここまで。
『夢幻の心臓』を初見で遊ぶ人へのアドバイス
さて、そんな国産RPG黎明期の名作『夢幻の心臓』ですが、EGGコンソールで見かけて「なにこれ?遊んでみるか」とダウンロードした方にアドバイスをひとつ。
修行せよ!修行!修行!修行!
これです。
これを知らないと、おそらくロクにゲームを進めることができないでしょう。
弱くてすぐ死ぬ
というのも、このゲームの主人公はひたすら弱いのです。最初に出会う農民にすらボコボコにされてしまいます。死にます。そしてこのゲーム、死んだらデータごと消えます。ウィズのように一旦灰になるってことすらない。いきなりロストです。
ゴロツキなんて強敵中の強敵です。怖い!
死んだらロストなのに最初はこっちの攻撃はスカりまくる。相手の攻撃は当たりまくる。即死。もうイヤになって投げだす。そして、なにこれクソゲーと言うのは目に見えています。
レベルアップなし
それでも何とかレベルアップを…といっても無駄です。このゲームにはレベルアップという概念はありません。経験値はあるのに。
この経験値は「紋章」というアイテムでパラメータを上限を超えて上昇させるために使います。引き換えにレベルアップで自動で強くなっていくわけではないのです。
しかしそれは先の話。今農民に勝てないのにどうするの。
装備は壊れる
レベルアップで強くなれないなら、なんとか強い武器を買って強くなろう…というのもキビシイです。
このゲームの武器や防具は、すぐ壊れます。耐久度とかもありません。ランダムで壊れます。なんてこと!
そしてそれに備えて新しい武器の購入代を戦闘に勝って稼いでおく…というのも無理でしょう。弱いから。負けるから。死ぬから。
八方塞がりです。
修行!修行!修行!
そこで!修行!なんですよ。
このゲームでは、町で特定の施設に行くと“修行”をして主人公の能力を上げることができます。有料ですけど。
これが、このゲームのほぼ唯一の成長手段です。
なので、ゲームを開始したらまず全額使って攻撃力と回避力を上げましょう。
これで何とか農民レベルには勝てます。
体力が減ったら「野宿」です。全額自己投資に回してるのでスッカラカンですから。農民から巻き上げたカネは次の修行に回したいですから。「野宿」をすると体力が1ポイントだけ回復するので、序盤は野宿するしかありません。
ガンバレ!
最後に
修行と戦闘と野宿をチマチマと繰り返して徐々に強くなりつつ小金も貯めて、これもうプレイヤーにとっても修行というか苦行ですけど、これをやって初めて攻略の旅に出ることができるのです。
まぁ、このころのパソコンゲームってどれもこんなカンジでしたよね。とにかく手ごたえのあるゲームが多く、たとえ理不尽であってもプレイヤーはそれに挑み、「攻略してみやがれ!」というメーカーと「攻略してやる!」というプレイヤーの戦いが繰り広げられていたのです。
そんな時代の空気を、この『夢幻の心臓』で感じて欲しいなぁ、と当時を知るオッサンは思ったりしてます。