お笑い好き関西人のオッサンってぼくなんですけども。
まぁとにかく、今年も面白かったですね、『THE SECOND』。ベテランの実力派だけが集う大会なので当たり前なんですけど。
とりあえず、去年もやったように全対戦の感想を書いていきたいと思います。個人の感想ですけど。
ちなみに去年のやつ。
『THE SECOND』グランプリファイナル全対戦の感想をお笑い好き関西人のオッサンが述べる - コバろぐ
優勝はガクテンソク
(画像掲載元:https://x.com/thesecond_cx/status/1792125766110736848)
まずは優勝おめでとうガクテンソク!
これはもう誰も文句言わないでしょう。まぁ、どのコンビが優勝しても文句はない。
ぼくの場合、以前書いたとおり希望込みで本命金属バット、大穴ザ・パンチだったんですが、もちろん文句はありません。ぼくの本命と準決勝であたり、大穴を決勝で下し、ストーリーも完璧じゃないですか。
うん、面白すぎた!
全対戦感想
さてじゃあいきますかね、全対戦の感想を書いていきましょう。
ただのシロウトのオッサンの感想を!
ハンジロウvs金属バット
ことしも贔屓の金属バットがいきなり出てきました。
ハンジロウは間違いのない散々笑わせてくれている鉄板のコントを漫才にしたネタを持ってきました。そして、相変わらずその“元嫁カフェは”面白すぎる。しゅうごパークのツッコミも相変わらず素晴らしい。おそらく、相手が金属バットということで一番自信のあるネタを持ってきたんじゃないかな。
そして金属バット。完璧。なんやねん“大阪交通安全かるた”って。しかし、これぞ金属バットってネタでしたね。毒々しい。おそらく、去年の雪辱に静かに燃えてあえて自分らの色が濃いネタを持ってきたんじゃないでしょうか。そして、その気迫が乗っかった丸出しの関西弁。ぼくにとっては「これだよこれ、こういう漫才だよ!」という漫才でした。
というわけで、ぼくはやっぱりコント漫才よりしゃべくり漫才のほうが圧倒的に好きだなぁと再確認しちゃった対戦でした。
ラフ次元vsガクテンソク
大阪の実力派がぶつかる好カードでしたね。ガクテンソクはもう東京進出してますけど、まだ大阪のイメージ。
しかしいつも思いますけどラフ次元のネタはキレイですね。教科書どおりというか、そういう基本に2人の色を入れていくネタってカンジ。流れもキレイ、オチもキレイ、最後の伏線回収もキレイすぎました。しかし、ウマすぎるゆえに爆発力が足りなかったかなぁ。
ガクテンソクは、もうホントにウマい。ボケの手数が多い上それを確実に笑わせている。ツッコミでも笑いが取れるので見てて笑いっぱなしで二人の世界にグイグイ引き込まれる真骨頂なネタで隙がまったくなかったです。
ラフ次元、無茶苦茶面白かったのに相手が悪かったなぁといったカンジ。
ななまがりvsタモンズ
トリッキーと正統派の対決。
ななまがりは『水曜日のダウンタウン』で元号を当てるやつで出てから徐々に知名度を上げ、去年のM-1の敗者復活戦で爆発した、実は今大会に出てるコンビの中で一番勢いがあるコンビです。そのトリッキーすぎる漫才、以前は「これ笑っていいの?」といった客の戸惑いを誘ったりしたんですけども、今はみなさん安心して笑ってるので一般審査の『THE SECOND』では強いと思ってたんです。
しかし勝ったのはタモンズ。大宮セブン最後の刺客!
常に高いレベルで完成された漫才を披露してくれるんですが、とにかく知名度が…。一般人がネタを見る場合、演者を知ってる知ってないで評価が変わるので、ハッキリ言って不利だったでしょう。それをネタの面白さでひっくり返した。仮面ライダーベルトであそこまで笑えるとは。素晴らしい!
タイムマシーン3号vsザ・パンチ
めっちゃ力のあるコンビの対決。
タイムマシーン3号は優勝候補の一角といっても差し支えありませんでした。デブネタって安易なものになりやすいと思うんですけど、彼らはそれを一段押し上げました。その“タイムマシーン3号のネタ!”をやればまぁ負けないだろうと思ってたし、それは完璧に出来てました。
しかし、そこにザ・パンチがいた。
ザ・パンチはぼくからしたら『レッドカーペット』でしたが、そのネタのパッケージは面白いけど賞レースには向かないと思っていたので、あれをやるかどうか、と注目していました。なんせ、レッドカーペットのころから今までお見受けしたことがなかったもので。ところが、ビックリしました。客を掴むのが滅茶苦茶ウマい。思えば、劇場でも見たことがなかったのでちゃんとしたネタを見てこなかったぼくですよ。こんなに客へのアプローチがウマいとは知らなかった。すごいもん見たってカンジです。ガッチリ掴んでからネタに入るのね。とにかく、掴みで完全に引き込まれました。
おそらく、審査のお客さんもぼくと同じような感覚に陥っちゃったんじゃないでしょうか。空気を持っていったザ・パンチが勝っちゃった!
ガクテンソクvs金属バット
ここから準決勝。ぼくにとっては実質決勝戦ですね。他のコンビには悪いけど、決勝で見たかった対戦だな~。
しかし、マジで高レベルで拮抗してる戦いでした。これだよ、これ!みたいな。ガクテンソクは相手が金属バットということでおそらく、一番自信があるネタを持ってきたんだと思います。金属バットかてそうだと思う。その上で、ぼくはやっぱ金属バットの方が良かった。ただの贔屓目ですが。「お客さんは今日!」ってめっちゃオモロいやん。
しかし、一般審査の弊害が出たな~とちょっと思ったり。つまり、金属バットのダークさにお客さんがついてこれなかったというかついていかなかったというか。大阪堺の口汚さが金属バットのネタのキモだったりするんですけど、それが裏目に出ちゃったのかな。ぼくとしては、残念。しかし「殺すぞ」という友保のツッコミ、小林の「子供は必要ないのに」というボケ、最後の「死ね」で「あ、ガクテンソクにもってかれる」って思ったのも事実。みんなキレイ好きやな~。
それでもしかし、結果には納得してます。
タモンズvsザ・パンチ
今大会の勢いをもってきた2組の好カード。
しかし、場の空気を持っているのがザ・パンチだった。お客さんはみな、タモンズのネタを見ながらもザ・パンチのことをしっかり考えてたんじゃないでしょうか。安部のキンキンした声を聞きながら。その点タモンズははじめっから不利だったのかなぁ。しかしネタはウマかったし面白かったよ。
しかし改めてさらに客を掴みに行くザ・パンチの凄みよ。またも空気を作ってから完全にお客さんと一体化してのネタ。あっぱれすぎる。
ザ・パンチが勝つのは必然だったかな。
ザ・パンチvsガクテンソク
さて、決勝です。
もうね、去年といっしょです。
もうね、四の五の言わない!両方面白かった!それ以外ない!
ていうか、どっちも完璧にネタこなしたし笑いかっ攫ったしイキイキやってたし文句のつけどころがないのよ!感想なんて面白いしかないのよ!どっちが勝っても負けてもそんなの意味ないのよ!
これです。
ただ、(おそらく)狙いどおりに空気を作りながら勝ち進みその“大会の空気”を完全に持ってたザ・パンチをネタでねじ伏せたガクテンソク強すぎです。
最後に
しかしホントに、今年も最強漫才師8組の最強ネタを14本も見られて非常に幸せでした。
勝敗どうでもいいんですよね、それだけで大満足。
ファイナリスト8組の漫才師、そして参加したすべての漫才師に最高の敬意を。
ありがとうございました!