アメリカンフットボール好きです。NFLから日本の甲子園ボウルまで、観られるならば可能な限り観戦しています。
もう、好きすぎてみんなに観てもらいたくてこんなのも書きました。
アメリカンフットボールを知らなくても楽しむための4つのこと【超々初心者向け】 - コバろぐ
なので、今回の日本大学の選手のあの悪質極まりないタックルは非常に残念だし憤りを感じます。
結局、日本大学が体裁を取り繕おうとして監督辞任と相成りました。
が、どうも釈然としない。
そもそも一体、あのプレーって何だったのか。
アメフトは激しい
アメリカンフットボールは、激しいスポーツです。
聞くと、NFLの選手の選手としての平均寿命は5、6年だそうです。もちろん実力がなくてクビになる選手も多数いますけど、それだけ物理的な身体の消耗が激しいということです。
だからこそやったり見たりすると血がたぎり興奮してくる。そして、だからこそアメリカで常に1番人気のスポーツなんだと思うんですけど。
さて、今回のラフというにはラフすぎるラフプレー。じゃああれは、あの選手が血をたぎらせ興奮して勢い余ってやってしまったことなんでしょうか。
それは、どうみても否。
どう見てもあれは故意。相手がひとプレー終えて力を抜いているところを狙ってやってるようにしか見えない。
日大の悪質ラフプレーはなぜ起きたのか
ここからはぼくの仮説からくるひとつの推測。
監督もビックリした?
日大の監督もあのとき超ビックリしたんじゃないかってこと。「ええええええええ!?!?!?なにそれ!?!?!?」って思ったんじゃないかと考えてみる。
だって、あんなこと世界中のアメフトの選手はもちろん、ルールを知らないモノ同士が見よう見まねでやっても絶対にやらない。ルールを知らなくっても「おかしい」ってわかるもの。
そんなこと自分ちの選手がやったら、そりゃビックリしますよ。
じゃあなんでそんなことしたのか。
監督の指示
選手はみんな「監督に指示されてる」っていう(それは当たり前。彼らは今はそれしかできない)。
ちなみにぼくは、監督が「壊せ、殺せ」って言ったのは事実だと思ってます。だってアメフトだもの。「殺せ」って言われて選手は「ウオオオオオ!やったる!」ってなるのは嘘ではないと思う。そうやってテンション上げるんだ。それがいい悪いじゃなく。
アメリカのテレビで、たまにNLFのベンチにマイクを入れてる番組とかありますけど、もう「殺せ」どころじゃない。コーチも選手も、みんな放送できないことばっかり言ってて「(ピー)」ばっかりですよ。
もちろん、アメリカのプロの仕様を日本の学生にもってきて考えるのは違いますけど、アメフトにはそういうところがあるってことです。
素直な若者
で、タックルしちゃった選手なんですが、もしかしたらめちゃくちゃ素直な人なのかもしれない、とか思ってます。
どれくらい素直かというと、「壊せ」って言われたら本当に壊しにいっちゃうくらい。後先なんて考えない、言われたことを言われたとおりにやる。うん、素直。
みなさんの周りにもいませんか、言われたとおりのことしかできないやつ。10の仕事を頼もうと思ったら10教えなきゃならないやつ。みんなが5だけ言われたら10できるような簡単なことでも、5言われたら5しかできない(やらないとは違う)やつ。
他の選手なら、「壊せ。少しくらい反則してもかまわない」と言われても、想像力働かせてどの場面でどのようにするか考えてすると思うんです。アメフトに限らず、スポーツってそういうところあるじゃないですか。バスケだってサッカーだって故意に体バンバンぶつけてるし。
しかし、彼は素直でした。「壊せ」と言われたら「ハイ!」といって壊しにいく。相手が生身の人間とか、考えられない。
じゃないと、あの場面であんな躊躇もなくあのタックルはできないような気がします。
最後に
もちろん、問題とすべきあの“事件”の本質はこんなことじゃありません。日本大学とそのアメフト部の監督は説明をすべきだし責任を取るべきです。そしてその対応の悪さ遅さには憤りを感じます。
ただぼくは、この件でアメリカンフットボールが忌み嫌われるスポーツになって欲しくないのです。
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