土竜の穴がある畦道には竜胆が咲いていてその脇を石竜子が走っていた。
なんて文章を生成しちゃうほど「竜」という漢字が好きです。カッコイイ。ちなみに、「龍」より「竜」のほうがいい。なんとなく。
というわけで、「竜」という漢字について見切り発車で書いていこうと思いますが、ところで、「土竜」「竜胆」「石竜子」、読めますか?
「竜」の成り立ち
「竜」という字は、中国の架空の生物である龍の甲骨文字が元になっています。
この龍を表す甲骨文字が「龍」となって、それが簡略化されて「竜」となったというのが一般的です。
ちなみにこの左側の文字が「龍」を表す甲骨文字です。右側は金文(きんぶん)と言って甲骨文字よりも後に出てきた文字です。
そうやって考えると、「竜」は「龍」を簡略化した文字ではなく、「竜」と「龍」は別の文字から発展していったんじゃなかろうか、と思いますが、実際そういう説もあるようです。「龍」と「竜」は親子の関係ではなく、兄弟のような関係だということですね。
ちなみに、歴史的にはずっと「龍」が正字とされてきましたが、日本では第二次世界大戦後の改革によって、「書きやすいほうがええやん?」ということになって「竜」が正字となったそうです。
書くのがメンドくさくないほうが正字になってみんな良かったね!
(参考&画像掲載元:http://kanjibunka.com/kanji-faq/old-faq/q0336/)
「竜」の中の「立」の意味
古来、中国では竜は頭のツノがあるから飛べるんだと信じられてきました。
ツノ、生えてますね。まるで木の枝みたいなのが。これが「尺木」と呼ばれる竜のツノです。
「竜」という漢字の上部の「立」の部分がこのツノを表しています。そう見ると「竜」という字はコッチに向かって飛んでくる龍に見えてきますよね。カッコイイ。むしろワイバーンみたいだけど(ワイバーン=竜(ドラゴン)に似てるけど前足がないやつ)。
でもカッコイイ。
あ、答え合わせ忘れてた
失礼。「土竜」「竜胆」「石竜子」の読みを書くの忘れてましたね。まぁ、知ってる人は知ってるでしょうけど、書いときます。
「土竜」は「モグラ」です。あんな目が小さいズングリムックリなやつが竜だなんておこがましい話ですが、モグラは何気に土中の王者ですから、「竜」の字を当てて良いのかもしれません。
「竜胆」は「リンドウ」です。本州、四国、九州に自生して秋に咲く花です。濃い青というか紫っぽい色のキレイな花ですが、最近はあまり見られなくなりましたね。
「石竜子」。これが一番読むの難しいですが、正解は「トカゲ」です。トカゲの漢字表記は通常は「蜥蜴」ですが、中国の古い書物では「石竜子(石龍子)」とか「石竜(石龍)」とも表記されてます。
最後に
というわけで、「竜」って漢字はかっこいいよね、という何でもないお話。
漢字ひと文字も調べてみると面白いですね。