宮城県の観光PR動画が『涼・宮城の夏』が波紋を呼んでます。波紋どころか大波ですが。ええ、壇蜜さんが出演してらっしゃるやつです。
つまりエロい!けしからん!となって炎上してます。
サントリーの件があったばかりでまたか、というカンジですが。
サントリーの新ビール『頂(いただき)』CMとネット炎上とマスコミと - コバろぐ
涼・宮城の夏
それではここで、問題のPR動画を観てみましょう。
『涼・宮城の夏』というタイトルはいいやね。涼しい宮城と竜宮城をかけてる。こういうセンス好き。
しかし、確かにエロい。ていうか、卑猥。
「宮城、行っちゃう?」「ぷっくり膨らんだ、ず・ん・だ」「肉汁トロットロ、牛のし・た」「え、おかわり?もう〜、欲しがりなんですから」「上、乗ってもいいですか」「あっという間にイケちゃう」
こんなん壇蜜さんに言わせたらアカンやろ。
これが、税金を使って作られてるってんで炎上してました。
宮城県知事の対応
これに対する村井宮城県知事の対応もまた火に油を注いでるカンジです。
「賛否両論があったことは、逆に成功につながっているんじゃないかと思う」
「誰も、可もなく不可もなくというようなものは、関心を呼びません。したがって、リスクを負っても皆さんに見ていただくものをと思いました」
「私としては面白いと思っている。あれをみて『宮城に行かない』と、そういう感じにはならないのではないか」
いや。いやいやいや。いやいやいやいや。と思わなくもないですが、「リスクを負っても皆さんに見ていただく」という言葉に、そこに真意があるのだな、と思いました。
光に出会う旅 宮城県
このPR動画が公開されたのは7月5日ですが、実は宮城県は5月11日にもPR動画をアップしています。
それが、『光に出会う旅 宮城県』。美しく素晴らしい宮城県の風景が、人が、そして食べ物がこれでもかと満載の、まさに宮城県に行きたくなるような、すんばらしい動画です。
見てみましょう。
うーん、行きたい!宮城に行きたい!とならざるを得ません。
2つの動画の視聴回数
この2つの動画のYouTubeでの視聴回数を比べてみると(2017年7月20日21時現在)、『光に出会う旅 宮城県』は3437回、『涼・宮城の夏』は1718903回。
ぼくはここに宮城県のPR担当者の叫びを聞く。
たとえ『涼・宮城の夏』を見た100分の99の人が批判しようとも100分の1の人が「うわぁ宮城行きたい」となってくれれば 『光に出会う旅 宮城県』よりも効果があるってことですから。300分の1だってまだ壇蜜さんの勝ち。
担当者からしたら「お前らマトモでキレイで素晴らしい動画あげても全然みぃへんやないか!『光に出会う旅』が全然見られへんから上層部からもっと見られる動画を作れとか無茶言われとんねん!ホラ見ろ!お前らエロくしたら見るやないか!」とか思うに決まってるでしょう。
鹿児島県志布志市のふるさと納税を呼びかけた『うなぎのうな子』の動画を覚えてますか。「養って」という言葉に「女性蔑視だ!」と海外からも「日本の性差別CM」とか言われて食いつかれて大炎上しましたが、 ふるさと納税額は3倍になったそうですよ。
そりゃ、宮城県のPR担当者(さっきから誰やねん)が「俺もやろっと」と思うのは当たり前です。
炎上マーケティングですね、要するに。続くかどうかは知りませんが、きっと担当者はそんなこと知ったこっちゃない。上から言われたノルマを達成するために手を出したんです。
参考記事
・壇蜜起用の宮城県動画が炎上!「エロでPR」が絶えない理由 | 情報戦の裏側 | ダイヤモンド・オンライン
・壇蜜の「エロ系」宮城PR動画、奥山恵美子・仙台市長は「品位に欠けると言われてもやむを得ない」と苦言
最後に
『涼・宮城の夏』の賛否を聞かれた場合、どっちでもありません。どうでもいいと思ってますが、面白いなぁとは思います。
低俗なコンテンツが公開され、ネットのごくごく一部で批判され、それにテレビが飛びつき、一般人が大合唱、その声がネットに戻ってきてさらに大合唱。これが最近の日本のスタンダードであり、それがそのまんま毎回繰り返されるのを面白がって見てるだけです。
ただし、ひとつだけ言わせてもらえれば、壇蜜さんの使い方はどうかと思います。彼女はもういるだけでエロいんですから、あんなにあからさまにせずに逆にほんのりエロにしたほうが効果あるかもしれません、なんてことを思ったりしてます。
2017/8/22追記
結局削除することになったらしい。8月26日に行われるイベントを区切りに削除するとのこと。仕方なくってカンジですね。