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『ソフトベンダーTAKERU(武尊)』、時代を先取りしすぎたパソコンソフト自販機

ゲーム

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今でこそゲームもダウンロード販売が一般化していますし、スマホゲームなんかはダウンロードしてナンボです。ゲームが欲しい人にはプログラムだけ売ればいいからこの流れは当然なんですけども、それも現在の通信技術があってこそ。昔はそんな手段はなかったからゲームその他のソフトはパッケージ販売されていたわけです。

しかし、ISDN回線による通信インフラが確立されてきたとき、その回線を使ったプログラムの販売にチャレンジした会社が現れました。

そんなフロンティアスピリット溢れる会社がブラザー工業であり、そのスピリットを具現化する通信端末こそが『ソフトベンダーTAKERU』だったのです。

ソフトベンダーTAKERU

ソフトベンダーTAKERU(ソフトベンダー・タケル)は、1986年に日本のブラザー工業の安友雄一が中心となって開発した、世界初のパソコンソフトの自動販売機。媒体はフロッピーディスクとROMカートリッジ(2代目まで)。1997年まで稼働していた。

引用元:ソフトベンダーTAKERU - Wikipedia

 パソコンソフトの自動販売機である『ソフトベンダーTAKERU』は、ISDN回線を通じてホストコンピュータと繋がっていて、ユーザーが注文したデータをメディアにコピーして販売するシステムでした。

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(三代目TAKERU。画像引用元:ソフトベンダーTAKERU - Wikipedia

操作に使うタッチパネルの他、データキャッシュ用のハードディスク、メニュー画面データを格納するCDーROM、5インチフロッピー、3.5インチフロッピー、さらにはMSX用のROMカートリッジライターやカセットテープ用のデータレコーダーまでが内蔵されてたということで、なかなかすごい。

ソフト購入方法

では、このデッカイ機械を使ってどうやってソフトを買うのか。それを書いておこうと思います。

疑似体験してみてください。

①買いたいソフトを選ぶ

まず、タッチパネルをつかって買いたいソフト(主にゲーム)を選びます。機種、ジャンルなどでソートできるのでなかなか探しやすい。

選択すると、そのソフトを画像とともに説明してくれます。

OKなら購入ボタン(確か)を押します。

②メディアゲット!

購入を決定すると、メディアがガチャンと落ちてきます。フニャフニャの厚紙の箱の中にブランクディスクとか安っぽい作りですが、これを使います(のちにプラスチックの箱に変わりました)。

それと同時にマニュアルの印刷もガーガーと始まります。

③データコピー

ゲットしたメディアを対応したスロットに挿し、データコピーをスタート。

あとはコピーが完了するまで待ちます。画面には爆弾の絵が出てきて導火線がだんだんと短くなって残り時間がわかるシステムになっています。それを見ながら待ちます。

待ちます。

…待ちます。

……待ちます。

………待ちます。

…………待ちます。

めっちゃ待ちます!

Wi-Fiとかじゃないんだから。まだできたてのISDNなんだから。今から考えると考えられないほどのデータ速度です。待ってください。

④ソフトゲット

散々待った挙句、やっとコピーが終わればそのソフトはアナタのものです。持って帰って楽しんでください。

 

書いてて思い出してきましたが、このTAKERUは、ホントに待ち時間が問題でした。ゲームによってはそりゃもう今日中に終わんないんじゃないか、と心配になるほど待ちました。

また、その待ってる間が苦痛なんです。パソコンのゲームを買うために得体の知れないデカイ機械の前で待ってるぼく、なんて恥ずかしいワ。

「おい見ろよアイツパソコンのゲームなんて買ってるぜカーっネクラだねぇ」なんて思われてないか心配でしたよ。実際は一般の人にはTAKERUが何の機械だかわからなかったでしょうからその心配は杞憂だったかもしれませんが。

細かいこといえば、ときどきマニュアル印刷のときにプリンタの中で紙がグチャグチャになるのも何回か経験しましたし、何というか買うために幾つかの苦痛を伴ったんですね、TAKERUは。

でも、そんな苦痛を乗り越えてでも欲しいゲームがあったということで、それはそれでぼくの青春ですよ、ええ。

なぜぼくらは『TAKERU』でゲームを買ったのか

①安い!

パッケージや正規のマニュアルがない分、また正規の流通ルートを通らないためいわゆるマージンが抜かれない分、安く買えるんです。それはありがたかったですね。

ただ、ぼくの場合、その頃大阪の寝屋川というところに住んでたんですけども、TAKERUを使おうと思ったら電車とバスを乗り継いで高槻に行くか、思い切って大阪の日本橋(にっぽんばし)に出るか京都の寺町通りに出るかしかなかったので、交通費考えたら安くなるといってもほんのちょっとでしたけど。

②TAKERUでしか買えないゲームがある!

メーカーで言えばシステムサコムなんかはTAKERU販売に力を入れていたイメージがありますね。

あと、ログインソフト。今の『ツクール』シリーズもTAKERU専用ソフトでした。『RPGツクール まみりん』や『アドベンチャーゲームツクール』、『タテスカウォーズ』や『ヨコスカウォーズ』なんかをTAKERUで買ってはしょーもないゲームを作ったりしてました。

しかし、何と言ってもTAKERU専用といえば『ソーサリアン』の追加シナリオディスクでしょう。『ソーサリアン』はシステムディスクとシナリオディスクが完全に分離していて、シナリオディスクを挿し替えるだけで同じキャラを使って様々な冒険に出れたのですが、そのシナリオディスクのみをTAKERUで販売してたんですね。

『TAKERU』が遺した通信カラオケ

そんなこんながありつつ、時代の趨勢でいなくなっちゃったTAKERU。しかし、その名残が実は今も生きているのです。

それは通信カラオケ。

現在では通信カラオケは普通ですが、それまでは、すべての機械がメディアを内蔵していて(主にレーザーディスク、その前はカセットテープ)、それを再生してカラオケをしていました。

ブラザー工業グループのエクシングが提供する『JOYSOUND』は、初期の頃はこのTAKERUを中継サーバーと使っていたのです。昼はソフトの通信販売、夜はカラオケの中継サーバーとフル稼働していたんですね、TAKERUは。ちなみに、1台のTAKERUで300台のJOY SOUNDをカバーしていたそうですよ。スゴいですね。

幻の『TAKERU』のCM

なんとTAKERUはテレビCMも流していました。使ってるソフトはザインソフトの『トリトーン』。なんつーか、いい度胸してますね。

イベント開催!

実は今年はTAKERUが稼働してから30周年にあたります。なので、イベントが開催されるそうですよ!

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「いま蘇るソフトベンダーTAKERU伝説~レトロPCゲームと語る30周年~」と題されたこのイベントは、トークステージがメインですが、レトロPCやゲームも実際に置いてあったりするらしいです。

期間は11月26日と27日。トークステージの座席は予約制でもうキビシイかもしれませんが、入場自体は予約なしでも可能だそうです。

今蘇るソフトベンダーTAKERU伝説|ブラザーブランドコンテンツ|企業情報|ブラザー

最後に

いやー、TAKERUも30年かぁ。懐かしいですねぇ。

結局売り上げよりも通信費用が高くついて事業としては大失敗だったらしいですけども、ぼくらパソコンゲーマーの生活を豊かに彩ってくれたのは間違いありません。

そんなTAKERUに乾杯!30歳おめでとう!

 

ではまた。