ダグ・デシンセイ
1988年、ヤクルト・スワローズに新しい助っ人外国人選手が入団しました。
ダグ・デシンセイ。
前年のボブ・ホーナーの再来を期待して球団がこだわったのか、現役メジャーリーガーという触れ込みでやってきました。とはいえ年齢38歳、メジャーでも精彩を欠いていたところでしたが。
ちなみに、ヤクルト・スワローズはこの年、長嶋一茂も入団し、三塁手としてその教育係としても期待されてたそうですよ。守備はかなりウマかったですし。
（画像掲載元：ダグ・デシンセイ内野手 ▽出身米国カリフォルニア州 …：「助っ人ＷＢＣ」特集：時事ドットコム）
記憶と記録に残るデシンセイ
ぼくはこのデシンセイという選手がなんだかスゴく好きだったんですよねぇ。
まずなんか、顔が好き。なんでか分かりませんけど。
まぁ顔はいいとして、そのホームランですよ。何本か非常に印象的なホームランを放っていて、それで好きだったし、今でも覚えてるんですよねぇ。
他にも覚えている人も多いと思いますし、何度か「うおおおおお！！！」とテンション上がったホームランも、特にスワローズファンには多いでしょう。
成績自体は打率.259、19本塁打、44打点でパッとしなかったんですけど、その数本の記録的なホームランで野球ファンの記憶にとどまっている、そんな助っ人外国人がダグ・デシンセイなのです。
忘れられないデシンセイのホームラン
東京ドーム第1号
東京ドーム第1号、デシンセイといえばまずこれですね。
1988年4月8日の東京ドームでの対読売ジャイアンツ戦、たしか開幕戦でしたっけ？この試合でデシンセイが放ったホームランが、この年から使われるようになった東京ドームの第1号ホームランなのです。
ちなみに、デシンセイにとってはこのホームランが初出場初打席初安打初本塁打初打点となります。
初打席初本塁打は史上22人目の記録でした。
2試合連続逆転サヨナラホームラン
そして強烈なのがこれです。
2試合連続逆転サヨナラホームラン！
1988年6月15日対ジャイアンツ戦で鹿取義隆投手から、6月18日対カープ戦で津田恒実投手から打ちました。両試合とも1点ビハインド二死一塁の場面で一流のクローザーから放ったホームラン、かなりシビれます。
2試合連続サヨナラホームランは外国人選手では史上初ですが史上5人目、2試合連続逆転サヨナラホームランは史上初の快挙でした。
何度見ても素晴らしい！
記憶のデシンセイといえば…
1年でスワローズを退団したデシンセイはそのまま引退、代理人や実業家となりました。そして、メジャー時代のライバルであったジャック・ハウエルの代理人も務め、それでハウエルのスワローズ入りが決まったりしましたし、レオン・リーとともに映画『ミスター・ベースボール』のテクニカルアドバイザーも務めたりしてました。
が、我々ファンの前にデシンセイの名前が大きく出てきたのは2011年でした。インサイダー取引で逮捕されたのです。当初、これで死刑同然の懲役220年以上とかの可能性があったらしいんですが、実際に言い渡されたのは懲役1日だったそうです。
まぁ、野球のこと以外は興味ありませんしどうでもいいので興味がある人はこの記事でもどうぞ。
最後に
来日時、「自分にとって最後の野球人生」と語っていたとおり日本に来た1988年限りに引退したデシンセイですが、衰えたといえ時折見せる打球の速さや守備などはさすがと言わざるを得ないものがありましたね。
もうちょっと若いときに日本に来てたら、もしかしたらホーナーどころじゃない旋風を巻き起こしたかもしれません。
