もうすぐアジサイの季節ですね。雨にアジサイ、カタツムリ。嫌いじゃない風情です。
アジサイの花の色って、青っぽい色と赤っぽい色があるじゃないですか。はたまた何だか薄い緑っぽいのや、青と赤の中間みたいなものもあります。
「花の色を赤くしたいのに青くなっちゃった」とかいう話を聞いたことあるんですが、花の色はある程度思い通りにできるみたいですよ。
アジサイの花の色
「七変化」って辞書で引いてみてください。いくつか意味が書いてある中に、「アジサイの別名」って書かれている場合がほとんどです。それほどアジサイの花の色って変わるというのは昔っから知られているんですね。
じゃあ何でそんなに花の色が変わったりするのでしょう。
決め手はアントシアニン
アジサイの花の色を決めるのは、アントシアニンという色素。アジサイにはアントシアニンの一種デルフィニジンが含まれているのですが、これにアルミニウムイオンが加わると花の色が青っぽくなるということです。逆に、アルミニウムイオンが吸収されないと赤っぽくなるそうです。
土壌の酸性度
土壌が酸性だとアルミニウムがイオンになって土中に溶け出します。それをアジサイが吸うと青っぽくなります。
土壌がアルカリ性だとアルミニウムはイオンにならずに溶けません。だからアルミニウムがアジサイにも吸収されず、赤っぽくなるのです。
土壌が酸性だと青。アルカリ性だと赤。
だから、もしアジサイを育てていて花の色を希望どおりにしたい場合は、土壌の酸性度を調整すれば、ある程度可能だそうですよ。
花の成長でも変わる
花が咲いてからの時間の経過も、花の色に影響します。
咲いて間もないころは花に含まれる葉緑素によって緑がかってたり黄緑に見えたりしますし、日が経って花に有機酸が蓄積されると青い花も赤っぽく変化するそうですね。
ぼくにアジサイの花の色について教えてくれたゲーム
実は、アジサイの花の色の秘密、ぼくは知ってました。エッヘン。中学1年のときに知りました。
これのおかげです。
エニックスの名作推理アドベンチャー『軽井沢誘拐案内』!堀井雄二ミステリー三部作のひとつ!
ちなみに、堀井雄二ミステリー三部作については以前書きました。
プレイヤーはとある誘拐事件を捜査するわけですが、その過程において、アジサイの花の色が重要なヒントになっているのです。
とある怪しい人物の家の垣根のアジサイがピンクなのですが、一部分だけブルーの花が咲いている描写があるのです。つまり、その部分の土壌だけがアルカリ性から酸性に変わっている…。それはなぜか………みたいな。
堀井さんは、ミステリーの謎にアジサイの花の色を使ったんですねー。
このゲームで誘拐事件を必死に捜査していたぼくは、アジサイの花の色についてのトリビアも覚えちゃったというわけです。ちなみに、怪しい人物とは「はなやまさん」といいます。
クミコ「でも、はなやまさんがこんな近くに別荘を買っていたなんて知らなかったですわ。」
はなやま「いやいや、お恥ずかしい・・・。ほう、妹さんもこちらに・・・。いえ、お見かけしていませんが。」
クミコ「ところでこのお家の垣根、あじさいがきれいですね。」
はなやま「ええ、とても美しいピンクの花が咲いていたでしょう。」
クミコ「あら、ブルーのもあったみたいですよ。」
はなやま「おや、そうでしたか。」
最後に
まぁ、レトロなゲームの話はどうでもいいんですが。なんでもゲームに絡ませちゃってスミマセン。
それは置いといて、アジサイのキレイなシーズンがもうすぐですので、こういうの知っててもいいんじゃないかなーと思って書かせていただきました。
みなさんも、今年はアジサイを観賞してみるのもいいのではないでしょうか。そして『軽井沢誘拐案内』に思いを馳せ……なくてもいいです。