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『逃げ上手の若君』を観てワンフレーズに膝を打った

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週刊少年ジャンプで連載している『逃げ上手の若君』のアニメの放送が始まりました。

気になってた漫画なので見てみました。

逃げ上手の若君
(画像掲載元:「逃げ上手の若君」TVアニメ化決定!アニメ制作はCloverWorks、ティザーPV公開(動画あり / コメントあり) - コミックナタリー

こういうのって歴史好きとしては「史実ガー」って「チガウー」って思ったりして(良くないんですけどね、そういうの)楽しめなかったりするんですが、めっちゃくちゃ面白かったですね、ええ。

特に、北条時行に言う諏訪頼重のとあるセリフに「ほほう」って思っちゃいました。

『逃げ上手の若君』とぼく

『逃げ上手の若君』は室町幕府成立期に「中先代の乱」をおこした北条時行(習ったね)を主人公とする漫画です。2021年から週刊少年ジャンプにて連載しています。

逃げ上手の若君 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

南北朝時代を題材にし、しかも主人公が足利尊氏や楠木正成、後醍醐天皇ではなく北条時行ということで連載開始時には結構話題になっていました。

ぼくも、大河ドラマで『太平記』を見て以来この時代のファンですが、「北条時行が主人公?面白いところに目をつけたなぁ」と思ったものです。滅亡した鎌倉幕府の生き残り、しかも後継者である北条時行、のちに3回も鎌倉を奪還し、幼いながらも足利尊氏のライバルとなった不屈の人物が「逃げて逃げて」それを成し遂げたって描くなんて、面白いじゃないのってわけですね。

その後もネットで色々と情報をつまみ食いして「読みたいなぁ読みたいなぁ」と思いつつついにまだ読んでないウチにアニメ化となり、やっと触れることができるので、今回のアニメは密かに楽しみにしていました。

 

感心したワンフレーズ

で、やっとその念願の『逃げ上手の若君』第1話を観たのですが、いや、面白いです面白い。

逃げて鎌倉を奪還し逃げて鎌倉を奪還し逃げて鎌倉を奪還した時行の特性を誇張してホントに手に負えないくらい「逃げ上手」にしてるのがいいですね。漫画ですからあれくらいキャラが強くないとダメってわけですよ。

話の流れも史実を滅茶苦茶にしてないし、あの時代のというか時代を通して存在する源氏の残酷さの描写も容赦ないし(ここを配慮すると醒める)、まだ第1話しか見てないんですけど大満足ですよ。これは完走できそう。

そういう安心材料の他に、この作品を貫くであろうテーマを表すフレーズも素晴らしかった。ホントにポンと膝を打ちました。

そのフレーズとは、諏訪頼重が北条時行を鎌倉から脱出させるときに行ったセリフです。

「天下を取り返す鬼ごっこの始まりですぞお!」

これです。

この前に「尊氏は殺すことで英雄となりあなた様は生きることで英雄となる。ふたりは対極の運命の英雄なのです」というセリフがあるのですが、つまり北条時行の生涯を「天下を舞台にした尊氏と時行の鬼ごっこ」と表してるわけです。

史実の本質を守ったまましっかりとエンタメ化してくれるんじゃないかと、期待しちゃいますね。

最後に

というわけで、『逃げ上手の若君』、非常に楽しみです。

ていうか、コミックス買おうかなぁ…。