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【鎌倉殿の13人】実朝暗殺に至るまでの描き方がすさまじい

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2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、第44回「審判の日」は実朝暗殺かと思ったら「ワンクッションあるんかい!」という回でした。

がしかし、そのワンクッションが本当にすさまじかったですね。

実朝暗殺については誰が黒幕なのか色んな説があるんですが、そのすべてをブレンドしたような脚本でした。

もう何度書いたか知りませんが、三谷幸喜恐ろしい。

源実朝暗殺事件

源実朝は言わずと知れた鎌倉幕府3代将軍ですが、建保7年に2代将軍源頼家の子・公暁に暗殺されました。右大臣昇任を祝う八幡宮拝賀のときに大銀杏の影に隠れていた公暁が実朝を狙いまんまと成功した事件です。

もはやどっちでもいいけど、公暁はやっぱり「くぎょう」と読みたい。

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それはさておき、この事件については『吾妻鏡』にももちろん書かれています。他の事がらは、先日書いた実朝義時仲良しエピソードのように割とサックリと書かれている『吾妻鏡』ですが、この日はやっぱりめっちゃ長く書いてます。でも、肝心のその場の様子はやっぱりサックリと書かれています。

夜陰に及び、神拝の事終り、漸く退出令め御ふ之處、當宮別當阿闍梨公曉石階之際于來るを窺ひ、劔を取り丞相を侵し奉る。

「夜になって、参拝の儀式が終わって、やっと引き下がったところ、八幡宮別当の公暁が石階段の脇にそっと出てきて、剣をとって実朝様を殺してしまいました」

この前後は詳しく書いてあるので是非『吾妻鏡』をご一読を。

それはさておき、この事件によって朝廷と近づきつつあった鎌倉がおじゃんになって、結局承久の乱のトリガーになったので、実朝暗殺ってのは日本史の重大事件と言えましょう。

実朝暗殺諸説

しかし、この事件については色んな説があります。どれも有名ですが。

公暁単独犯説、北条義時黒幕説、三浦義村黒幕説、北条三浦共謀説がその柱といっていいと思います。

自分らをないがしろにしてのうのうと将軍の座に居座っている実朝が憎い公暁の単独犯行、源氏殲滅を狙う義時が公暁を焚きつけた、北条打倒を狙う義村が公暁を利用した(この説の場合は本当の狙いは義時だったということになる)、義時義村が自分たちの権力を盤石にするために実朝が邪魔だった、なるほど動機としては悪くありませんが、ぼくなんかは公暁単独だったんじゃないかなぁと思ってたんです。時の将軍を暗殺するなんて北条三浦が絡むにはリスキーすぎるでしょう。

凄まじい脚本

まぁ、これらを『鎌倉殿の13人』で三谷幸喜さんがどう料理するのかっていうのはずっと興味があったんです。

いや、してやられました。

義村黒幕が軸なんですけども、それも実は義時と通じてるんじゃないかと思わせたり、義時に「(実朝に)愛想が尽きた」と言わせたり、結局公暁が自分で決意したりして、今出てる諸説のどれでもありどれでもないという描き方。エグい。

しかも、義村も義時も実朝排除の意図はあったのに思い通りにならなくて公暁に投げちゃってる。現在「義時のせいにするのも義村のせいにするのも証拠がない、あるいは証拠が不自然」となってることも加味してます。エグい。

ぼくなんかもう、見ながら「ほえー」「こうくるのかー」「ほえー」といちいちバカになってしまってましたよ。いやはや、誠にすさまじい。

余談ですが、なんかSNSで「史実へのリスペクトがない」みたいなことを言ってる歴史の先生をみかけました。いや、これテレビドラマですよwwwとしか言いようがないですよね。

最後に

というわけで、来週は実朝と公暁が退場しますね。その対峙シーンも楽しみですよ。

しかし、あと数回で承久の乱までいけるんでしょうか。どんなラストが待ってるんでしょうか。そろそろその辺も気になってきましたよ。

いずれにせよ、毎週日曜日が楽しみ。