ときどき、上司に連れられて『肉の万世』に行きます。自分で行くなんて無理なんで非常にありがたいです。
で、いっつも気になるのがシャトーブリアン。あの、牛肉の最上級部位ですね。
(画像掲載元:Amazon | 快適生活 幻の最高級部位「シャトーブリアンステーキセット」 (各800gセット) | 快適生活 | 牛肉 通販)
気になると言っても「食べたいなぁ!食べたい!」って思ってるってわけではなくて(いや食べたくはあるけども)、なんでそんな名前なん!?ってことです。
何!?シャトーブリアンて!?全然肉の部位の名前っぽくない!というわけです。そうなるとぼくの性分として名前の由来などが気になって仕方がないのでサクっと調べてみました。
シャトーブリアンとは
シャトーブリアンは、最高級のヒレ肉であるテンダーロインのうちのさらに中央部分の厚みがあって肉質が良い部分で、牛一頭のヒレ部分4kgのうち600gほどしか取れないので希少価値が高く、“究極の赤身とか“幻の部位”とか呼ばれたりしてます。
で、どうやらこの部分というのは牛の身体の中ではもっとも動かさない筋肉の部位らしい。筋肉は動かせば動かすほど硬くなりますが、動かすことが少ない筋肉は逆に柔らかくなるそうです。
ヒレはほとんど運動にかかわらない部分で柔らかく、さらにシャトーブリアンはヒレの中でも最も柔らかい筋肉にあたり、滅茶苦茶柔らかくて脂肪が少ないという奇跡の肉質を実現しているのでしょう。
一度は食べてみたいもんですなぁ。
なぜシャトーブリアンというのか
シャトーブリアンが素晴らしい肉で美味しくて高級というのは分かりました。問題はこれからです。
何?シャトーブリアンて。全然肉っぽくない名称。
そういえば昔「サーロイン」の語源について書きましたね。実は「サー・ロイン」だって話。
サーロインの場合はイングランドの王様ヘンリー8世が登場しましたが、シャトーブリアンの場合シャトーブリアンという人が登場します。
(画像掲載元:フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン - Wikipedia)
つまり、19世紀初頭のフランスの政治家にして美食家のフランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアンという人が「うまいやんけこれ!もっと持ってこいもっと持ってこい!ていうか今後は俺が食う肉はすべてこれにすること」くらいの勢いで食べまくっていたらしい。
また、牧畜と精肉で有名なフランスのシャトーブリアンという都市から名付けられたという説もあります。単純!
シャトーブリアンはブルターニュ地方で、フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアンもブルターニュのサン・マロ出身で姓はおそらく地名から取ってるでしょうから、両方のイメージをくっつけて出来た名称のような気がしますけどどうでしょう。
最後に
いずれにせよ、どうにも肉の部位の名称としては、馴染まないんですよねぇ。
しかし、サーロインの場合とか、加工方法の名称から呼ばれるようになったヒレとか、肉の部位の名称って割と何でもありですから、地名や人名から名前を採用しても何ら問題はないのかもしれませんね。
そして、シャトーブリアンの場合は高級すぎてあまり食べられずその名があまり口の端に上らないので、いつまで経っても肉の部位の名称としては馴染めないのかもしれませんね。