先日、会社の旅行でつまんない大阪旅行に行ってきました。ぼくにとっては里帰りみたいなカンジ。
で、完全フリーでみんな思い思いにすごしていたんですけど、初日の夜だけはみんなでメシを食おうってことになって、天下茶屋東の『板前焼肉一斗』ってお店にいってみんなで焼肉をたらふく食ってきたんです。
「ヘレって何?」の衝撃
でまぁ、お店についてメニュー見てお肉を頼むわけですが、そのときにみんながちょっと騒然としたんです。
「ヘレって何?」とか言ってる。
関西と関東のバイリンガルであるぼくは、即座に答えます。「は?知らんの?ヘレってヒレやん」
まぁ、一般的にヒレっていう肉の部位を関西ではヘレって言うんですよね。「知らんの?」ってワザワザ言うところにぼくのイヤな部分が出ちゃってますがそれは置いといて、それを聞いたらみんな笑いだしました。
「何ヘレって。ヘレwwwwwwヘレwwwww」
確かに、発音としてはヘレってちょっとマヌケなカンジがするけども。ヘレ肉。ヘレカツ。確かになー。
ヒレ、ヘレ、フィレ
ヒレ肉、フィレ肉は近畿ではヘレ肉と言います。どれもまったく同じ部位です。テンダーロインっていう部分ですかね。
牛や豚など食用家畜の大腰筋のことである。骨盤の内側にあって大腿骨と脊椎骨を結ぶ1対の棒状で結合組織が少ない筋肉であり、肉の部位のなかでは最も運動しない箇所であるため、非常に柔らかく脂肪のほとんどない赤身肉である。一頭の家畜から採れる量がわずかな、最高級の部位とされる。
引用元:ヒレ - Wikipedia
ヒレもヘレもいっしょなんですが、なんで大阪ではヘレって言うんだろう?って軽く調べてみましたが、これがよくわからない。
しかも、思い出してみると関西全域ででヘレっていうわけじゃないような。京都や神戸ではヘレって言わないでヒレって言ってた気もします。気取ってやがるな、おい。
他にもなんかあるかなーって思い返してみると、レバ刺しは生レバーって言うし砂肝は砂ズリって言いますね。
まぁ要は、方言ですね、方言。元はfiletなわけだから、ヒレでもヘレでも合ってるし、間違ってる。
文化の一方通行
面白いのは、大阪人は一般的にはヒレっていうのを分かってて頑なにヘレって言ってるところ。逆に、大阪の言葉であるヘレは関東には伝わってこなくって耳に馴染みがないから面白がって笑うことになってるんですね。
やっぱり日本の文化は首都圏から地方に伝播していくんです。これはしょうがないし、当たり前。これは、日本が幕末を経て明治になったときに大久保利通サンなんかが日本全域を一気に“近代”にしようとして作ったシステムによるものだと思うんですけど、まだまだそのシステムって生きてるんだなーって感心しますよね。文化は東京を頂点として地方に流れていくんです。
そして、その流れるスピードが、今はネットが普及して一瞬になってる。地方に行っても若者は東京の若者と同じカッコしてるし。都鄙のいい意味での差が無くなるのはいかがなものかと思いますけどね。話が逸れてる。
まぁ、ヘレって初耳だしマヌケな発音だから笑われるのは仕方がないなぁってハナシ。
あと、大阪が頑なにヘレって言ってるのは東京コンプレックスも要因としてあるのは認めておきましょう。知らんけど。
最後に
ここまで書いて新世界のグリル梵のビーフヘレカツサンドを食べるのを忘れてた!なんて思い出しちゃいました。で、お店のサイトを見たら「本店ヒレカツサンド」とか書いてあって凹んだ。なんやねんそれ~!