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クリスタルソフトの名作『ファンタジアン』の素晴らしさ

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ぼくはファンタジーな世界観が好きで、RPGが好きです。

そしてその原因となり原点となったのはもちろんファンタジーRPGで、具体的に言うとPC8801markⅡSRでプレイした『ハイドライド』と『ファンタジアン』です。

『ハイドライド』についてはこれまでにも散々書いてきたので、今回は『ファンタジアン』について書いていこうと思います。

『ファンタジアン』とは

ファンタジアン

『ファンタジアン』は1985年2月にクリスタルソフトより発売されたファンタジーRPGです。

発売当初は『ブラックオニキス』や『ハイドライド』の人気に押されていましたが、ジワジワと売れていった印象があります(当時『PCマガジン』の売上ランキングを見た実感)。

「初心者向けRPGでは満足できない上級者へ!」みたいなコピーで売られていたように覚えていますが、ハッキリ言って『ブラックオニキス』よりは簡単だったような。

当時海外で人気を博していたコンピュータRPGの元祖『ウィザードリィ』と『ウルティマ』の影響を濃く受けていて(当時の国産RPGは当然すべてそうでしたが)、『ウィザードリィ』のようなワイヤーフレームのダンジョンに、『ウルティマ』のようなタクティカルコンバットの戦闘システムを持っていました。

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ちなみに同社の『夢幻の心臓』は、『ウルティマ』のようなマップと『ウィザードリィ』のようなコマンド入力の戦闘システムを採用しており、当時クリスタルソフトが貪欲に良いRPGを作ろうとしていたことが見てとれます。

『ファンタジアン』の秀逸なシステム

さて、システムを『ウィザードリィ』と『ウルティマ』から持ってきたのは紛れもない事実で、一部では「パクりだ」なんて言われなくもなかった『ファンタジアン』ですけども、『ファンタジアン』は元となったゲームよりも優れた部分も多いです。

『ファンタジアン』を『ファンタジアン』たらしめているそれらを3つ、『ファンタジアン』の名誉のために挙げていきましょう。

緊張感あふれるタクティカルコンバット

まずは戦闘システムについて。

『ファンタジアン』の戦闘システムは、『ウルティマ』からそのまま持ってきたようなタクティカルコンバットです。つまり、シミュレーションゲームのようなカンジ。もっと分かりやすくいうと将棋みたいなモンです。

一見、戦場のグラフィックが違うだけで『ウルティマ』パクっただけ!と見えなくもないですが、『ファンタジアン』は『ウルティマ』のタクティカルコンバットシステムにある要素をひとつ付け加えることで、それだけでオリジナリティあふれる戦闘システムにしています。

『ファンタジアン』のタクティカルコンバットは、半リアルタイムなのです。

つまり、「こいつは何しようかなー攻撃しちゃうかなー移動かなー」なんて悩んでいると、そのキャラの順番はすっ飛ばされます。次のやつの順番になっちゃって、次の番が来るまでそいつは何もできません。

テキパキとコマンドを入力しなければならず、だから他のRPGではダルくなっちゃう経験値稼ぎだけのための戦闘も緊張感あふれるモノになっていたのです。

いつでも本気でバトル、それが『ファンタジアン』。

『ドラゴンクエスト』ばりにサクサク表示されるウィンドウ

ファミコンのRPG、そして国民のRPGの『ドラゴンクエスト』が、その地位を確立したのはそのシナリオやグラフィックや音楽の他に、システム面での秀逸さも外して語ることはできません。

ボタンを押してからウィンドウが開く時間なんてのも計算されているらしくて、それはとても気持ちのいいテンポだということはゲーム好きのみなさんも身をもって感じていると思います。

そして『ファンタジアン』のウィンドウが表示されるテンポも『ドラゴンクエスト』と同等かそれ以上と言っていいカンジです。キーを押せばパッと表示されるウィンドウ、今では当たり前ですけども、当時の8ビットパソコンではもっともっとモッサリしてまして、『ファンタジアン』の表示速度は感動すら覚えるほど気持ちいいものでした。そしてこの気持ちよさは繰り返し遊ぶためには絶対に必要なものです。

ただ、青すぎて目がチカチカするのだけが難点でしたけど。真っ青の窓に白い文字だもの。

快適プレイを約束する一括ロード

ウィンドウの表示速度にも関連するんですけども、『ファンタジアン』はゲーム開始時、タイトル画面を表示してるときにプログラム全てを一括ロードしているんです。何か変化があるごとにロードするなんてことはしないんです。

たとえば『ウィザードリィ』はダンジョンを進んでモンスターとエンカウントする度にフロッピーディスクをガチャンガチャンと読んでいたのですが、これが結構長い。HPギリギリで地上に戻っているときなんかは、これで心理的にも追い込まれたりしたもんです。

しかし、起動時に一括ロードしている『ファンタジアン』はそんなことは一切ございません!常に快適にプレイいただけます!何ならロード後はフロッピーディスクを抜いてもお遊びいただけます!

これが、ストレスなく遊ぶためには結構デカいんです。

まぁ、その分起動時は「あれ?まだかな?」なんて待たされますけども。

『ファンタジアン』とぼく

ぼくの人生初のRPGは『ハイドライド』ですが、その『ハイドライド』の次に手にとったRPGがこの「上級者向け」と謳われた『ファンタジアン』で、中学1年生の夏休みは、初めてのワイヤーフレームのダンジョンをドキドキしながら進み、エンカウントのサウンドエフェクトにビビり、少ないドットで描かれた美しいモンスターに見入って『ファンタジアン』に没頭しました。

最初、城でキャラを作ったあと城から出られず悩んで「さすが上級者向けだ!わからん!」と言ったり(テンキーの「0」を押すだけ。よく見たらマニュアルに書いてあった)したのは良い思い出です。

とにかくぼくはこの『ファンタジアン』でファンタジーを、RPGを、その他もろもろを覚えました。リザードマンやサラマンダーなんてモンスターはこのゲームで覚えましたし、PolarBear(ホッキョクグマ)やcentipede(ムカデ)なんて英単語も覚えたのはこのゲームでしたね。

思い出深いゲームのひとつです。

最後に

『ファンタジアン』といっても知らない人が多いとは思いますけども、そして多分、若い人が今遊んでも「つまんない」と言うでしょうけども、『ファンタジアン』は日本のコンピュータRPGの礎を築いたゲームなのは間違いありません。

機会があったら是非遊んでみていただきたい。