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【ポートピア連続殺人事件】AIでしゃべるヤスに「犯人はヤス」と連呼した結果

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先日、Steamにて懐かしい『ポートピア連続殺人事件』が登場しました。

移植やリメイクというわけではなく、自然言語処理機能のデモソフトとして復活したようです。

自然言語処理機能とはAI技術により自然な会話が出来る機能のことです(だと思います)。つまり、ポートピア名物である相棒のヤスと自然な会話で操作できるということでしょう。

これは面白そうだ!ということでさっそくプレイ、あのフレーズ「犯人はヤス」をいきなりヤスに言ってみたらどうなるか試してみました。

SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE

今回リリースされたポートピアのタイトルは『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』、一体どんなゲームなのか、そもそも『ポートピア連続殺人事件』とはいかなるゲームだったのか、まずはそこから。

ポートピア連続殺人事件

『ポートピア連続殺人事件』は1983年にリリースされあらゆる機種に移植された(ファミコンにまで)推理アドベンチャーゲームです。制作したのはあのドラクエの堀井雄二さん。

…とか以前どっかで書いたような気がするな…と思ったら書いてました。

www.cobalog.com

主にファミコンに登場した意義についてしか書いてませんでしたけど。

アドベンチャーゲームといえばSFやファンタジーものが多かった当時に、現代日本を舞台にした推理ものを思いついたというだけでも、堀井さんの発想力は素晴らしいと思わざるをえません。

ファミコンへの移植を担当したのが中村光一率いるチュンソフトで、その移植の際に、後述の『オホーツク』で生まれた「コマンド選択方式」を採用しています。『ポートピア連続殺人事件』は当時のほかのアドベンチャーゲームと同じく、文章を入力して謎を解いていくゲームなんですが、ファミコンにそれはできない。そこで、コマンドを画面脇に並べて命じるコマンドを選ぶ方式がとられたのです。

この『ポートピア連続殺人事件』の功績は、ファミっ子(ファミコンで遊ぶ子供)たちにアドベンチャーゲームを知らしめたことでしょう。

『ポートピア連続殺人事件』はファミコン以前は当時主流のコマンド入力方式で、プレイヤーは実際に何をするかをキーボードで入力してゲームを進めていったわけですが、当然プレイヤーが「こうしたい」と思っても受け付けなかったり「イミガワカリマセン」と言われてしまって正解のコマンドを思いつくまでに1週間考え込んだりとかいうこともザラでした。まぁ、それが当たり前だったんですけど。

授業中に閃いて学校終わって急いで走って帰って入力してゲームが進んだときの達成感ったらありゃしませんでしたね。逆にあれだけ正解に違いないと思ったのに間違えだったときの絶望感もハンパなかったんですが。

自然言語処理機能搭載の『ポートピア』

今回登場した『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』では、簡単に言うとゲーム進行役の相棒のヤスにAIが搭載されています。

ということは、昔のコマンド探しの煩わしさがなくなると同時に当時のプレイヤーの夢だった「色んなコマンドに対してすべて反応がありそれによってゲームを進行する」ということが可能になるに違いありません。

「ヤス、これはどう思う?」とか聞いたら「そうですね…これこれこうに違いありません。あいつに聞いてみてはどうでしょう。それから、あそこにも行ったほうがいいですね」とか言ってくれるんでしょう?

こんなの楽しみでしかありませんよね!

ヤスに「犯人はヤス」と言ってみた

ヤスがAI搭載ということで、真っ先に考えたのは実際に捜査してるかのような臨場感があるのか楽しみだ、ということよりもヤス本人にあのフレーズ「犯人はヤス」と言ったらどんな反応をするのか、ということでした。これは非常に興味があります。

「何言ってるんですか、ボス」とか言ってシラを切るのか、「な、な、な、何を言ってるんですかボス。ハハハ、参ったなぁ」とかうろたえるのか、AIの質が試されるってもんです。

というわけで、やってみました!

SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE

なんだこれ。

「うーん…」

「え?」

「ちょっとよくわからないですね。」

だけ?

不思議に思って調べてみると、なんと!自然言語生成が未実装!なので!自然なリアクションは!まだ無理!

なので、ゲームの進行と関係ないことはすべて上記3種類で返すだけ、ということらしいです。

それにより、Twitterでは「なんだこれカスい!」とか言ってトレンドに入ってましたし、Steamでの評価も「非常に不評」となっています。

しかし、スクエニによると、この自然言語生成機能は「AIの非倫理的な発言の可能性を考慮」して削除した状態でリリースしたということらしい。そして、「今後の研究により、プレイヤーのみなさまが安心して体験が楽しめる環境が整い次第、提供させていただきます」とのことです。

まぁまだデモソフトとしてリリースされただけですから、だから無料なんだから、といったカンジでしょうか。

もっともっと研究が進んでヤスが成長するのを待つしかなさそうです。

最後に

その後、それなりに記憶をウンウン辿りながら捜査を進めているんですが、なんというか、懐かしいカンジがしてプレイしていてそれなりに気持ちよかったりします。『オホーツクに消ゆ』で堀井さんが「コマンド選択方式」を発明するまでは、アドベンチャーゲームというのはこうやって言葉探しをして遊んでたよなぁって、本当に懐かしい。

その体験だけでも、この新しい『ポートピア』はレトロPCゲーマーには価値があると言っていいでしょうね。

というわけで、「アドベンチャーゲームはテクノロジーが発達していくと昔に帰っていく」そんな気がするポンコツなヤスとの会話でした。