最近めっきり本を読まなくなりました。
昔は自分の時間はフルにゲームと読書に費やしていたものですが、ブログが生き甲斐みたいになっちゃった今、とにかく時間があればブログを書くみたいになっちゃって、ホント本読んでない。
アウトプットのためにインプットも増やさなきゃならないのは分かってるんですけども、とにかくアウトプットしちゃうカンジ。
そうなると面白い本に対するアンテナも錆びるもんで、それを実感して今現在割とヘコんでます。
奈良時代の政変が好きなので小説で読みたかった
いきなりですけど、ぼくは奈良時代の政変が好きです。つまり、奈良時代の権力の変遷が。
天皇サンをトップにおいてナンバー2が実質政権を握るという日本独自のスタイルを確立した藤原不比等から始まり、長屋王、藤原四兄弟、橘諸兄、藤原仲麻呂(恵美押勝)、そして道鏡へと続く権力の移り変わりが大好きなのです。なんというか権謀術数を駆使してといったカンジじゃなく、ストレートにバチバチにやりあって勝った方が権力を握るというやり方なのが清々しいじゃないですか。
しかし、この時代は戦国や幕末に比べりゃパッとしないのも事実。だって、全員教科書に載ってるのにみなさん覚えてます?ってカンジでしょ。なのでなかなか小説にはならない。こんな時代書いても売れないよとか作家さんとかも思ってるかもしれない。こんなに面白い時代なのに。あーあ!誰か書かないかなぁ!いっそぼくが…とか思ってたんですよ、ずっと。
え?不比等の小説あるの?
そしたら、あったんですよ!藤原不比等の小説が!しかも!書いてるのは!馳星周先生!敬愛なる!馳星周先生が!藤原不比等を!?
それが『比ぶ者なき』。
馳星周先生といえば、最初のころはハードボイルドというか暗黒小説って言われてた悪いやつが悪いまま終わる小説ばっかり書いてましたよね。デビュー作『不夜城』から始まり『鎮魂歌』『夜光虫』『漂流街』の4連発からその暗黒っぷりはなんというかすさまじく、ぼくはすっかりファンになってました。でも、なんか『少年と犬』とかいう小説で直木賞なんか獲っちゃってなんか日和っちゃったんかとか思ってたら不比等を書いていたとは!
ところが、調べたら直木賞を受賞する前に書いてました。なんということでしょう、ぼくは好きな作家の作品のことも良く知らなかったのか…ていうか好きな作家が好きな人物を書いていたのに全然知らなかったとか…なんてことだ…2016年に出てるじゃないか…なんてことだ…。
藤原四兄弟まで書いてるということは!
『比ぶ者なき』について知って調べていたさらに驚いたのは、続編があるじゃないの!
長屋王と藤原四兄弟の権力抗争を描いた『四神の旗』がそれです。
マジなの。マジで書いたの。すごい。皇族vs藤原家のマジバトルが書かれてるらしい。すごい。
すごいはいいけど、これも2020年にリリースされてる…。なんてことだ…。ホントにぼくの興味のアンテナが錆びてしまっているのを実感します。なのでヘコんでます。
最後に
というわけで、ホントに自分の錆びたアンテナをもう一度磨き上げなければなりません…という反省をしっかりしつつ、『比ぶ者なき』と『四神の旗』は絶対読みます。
しかしアレですね、もしかしたら馳星周先生は道鏡まで書くつもりなのかもしれませんね。
うわぁ…。
馳星周の道鏡ってこれは絶対読みたいでしょ!