散々書いてますけど、ぼくは『ウィザードリィ』が好きで『ローグ』が好きで、つまりはダンジョンに潜ってトレハンをするのが好きなわけで、それを堪能できるゲームを常に探してたりします。
そんなぼくが出会った『Path of the Abyss』。
これがなかなか良かった。ていうかかなり良かった。時間溶けます。
『Path of the Abyss』とは
『Path of the Abyss』はパっと見たカンジクラシカルな普通のオーソドックスなダンジョンRPGです。
プレイヤーはキャラをクリエイトし、4人パーティを作成して冒険に出かけるわけですが、その世界は白黒で描かれてかなり雰囲気は良いです。
ダンジョンなんかこんなカンジ。
暗いなぁ。だから、良いなぁ。この雰囲気こそダンジョン!みたいな。
酒場の娘はなんだかツギハギで、この娘を見てこのゲームを買った!って人もSNSなどで散見されますね。ぼくは別にってカンジですけど。
街でパーティ組んで装備揃えてダンジョン入ってアイテムゲットして街に戻って鑑定して装備強化してまたダンジョン潜って…をくりかえす、正に王道のダンジョンRPG。
しかし、これだけならただのウィズライク。じゃあ『五つの試練』でも遊びますわってなるところですが、しかしこの『Path of the Abyss』はただのウィズライクに非ず。
その最大の特徴は、戦闘にあります。
『Path of the Abyss』のオリジナリティ溢れる戦闘
この『Path of the Abyss』の戦闘は、本当に独特です。唯一無二です。『Path of the Abyss』を『Path of the Abyss』たらしめている所以です。
プレイヤーはまず、3×3のマスにプレイヤーのスキルをセットします。スキルには戦闘時にクリックして起動するアクティブスキルと、置いておくだけで効果がでるいわゆるパッシブスキル、このゲームではエンハンススキルと呼びます、があります。
エンハンススキルは上下左右のマスに置かれたスキルに影響を及ぼすので置き方も考えなくてはなりません。そして、エンハンススキルはもちろんいっぱいつけたいところですが、そればかりセットするとアクティブスキルが置けなくて戦闘中に出せるコマンドが少なくなったりする。だから、3×3にどのようにスキルをセットするか、キャラが成長してスキルが増えれば増えるほど大いに悩むことになるのです。
大変ですがこれが楽しいし、これこそが『Path of the Abyss』の醍醐味と言えるでしょう。
「マナ汚染度」に注意して進退を決める悩ましさ
もうひとつ、このゲームの独特なシステムとして「マナ汚染度」があります。
画面右上に常に表示されているのでいつでも確認できるんですが、ダンジョンをうろついていると徐々に上がっていきます。汚染度が高くなるほどキャラが戦闘不能になったときのペナルティが重くなったりします。
だったら汚染度が上がってきたら引き返せばいいのでは…と思うところですが、そうはいかないのです。
というのも、汚染度が高いほど、ドロップアイテムが良くなるのです。レアリティの高いアイテムを狙うなら危険を冒してでもダンジョンにとどまらなければならないというわけです。
行くか戻るか、パーティの状態を見ながら進退を決める悩ましさ、これも『Path of the Abyss』の醍醐味と言えるでしょう。
最後に
というわけで、『Path of the Abyss』は戦闘と探索にオリジナルのシステムを搭載し、ダンジョンRPGに新しいプレイ感覚を与えてくれた秀作です。
もちろん、アーリーアクセスなのでまだまだ粗削りな部分もあります(戦闘で何が起こっているのかイマイチわからないとか、ショップでの売買とか鑑定の流れがいささか煩わしいとか)が、それを補って余りある楽しさをもっているのは確実。
ダンジョンRPGが好き、ハクスラが好きという人はライブラリに加えておいて損はないでしょう。ていうか得でしょう。是非手にとってみてください。800円だし。
それにしても、これを個人で作ってらっしゃるとはすばらしいとしか言いようがない。感謝の気持ちしかありませんね。