サッカークラブを運営するスマホゲームアプリ『カルチョビットA(カルチョビットアー)』で遊んでます。
これが面白くってたまらない。
・『カルチョビット』がスマホで復活だって!? 『カルチョビットA(カルチョビット アー)』が登場とかで嬉しくってたまらない
・『カルチョビットA(カルチョビットアー)』に1200円払う価値があるか否か
遊びつつ、薗部博之さんに感謝の念を禁じ得ません。
薗部博之って誰?
薗部 博之(そのべ ひろゆき、1961年7月3日 - )は茨城県出身のゲームクリエイター。株式会社パリティビット創業者・代表取締役。
引用元:薗部博之 - Wikipedia
薗部さんといえばまるでシミュレーターのような“リアルさ”を持ったゲームばかり制作してるイメージです。今遊んでいる『カルチョビット』もそうですし、『ベストプレープロ野球』や、その前身の『ベストナインプロ野球』、さらに『ダービースタリオン』、すべてそうです。試合とかレースとか、かなりのリアルさ。キャラクタはドット絵でも。
でも薗部さんは、「見てるだけで楽しめるゲーム」を制作してるんだ、とおっしゃる。
なるほど、『ダビスタ』シリーズなんかは必ずレースシーンから作り始めるのもその思想からなんでしょう。そして、だからこそ薗部さんのゲームは間接的にしかその世界に触れられなくても楽しいのです。
薗部さん2011年のお姿。Wikipediaより
薗部マジック!
薗部さんのゲームには、2つの魔法がかかってます。その魔法によって“リアルさ”が作られ、面白さが出てくるのです。
謎のゆらぎ
この、ぼくが勝手に「ゆらぎ」と名付けたものについては『ベストプレープロ野球』について書いた記事で触れています。
数字の“ゆらぎ”。大体、野球監督ゲームの選手たちは、いいヤツはいい、悪いヤツは悪い、てなカンジになりがちです。ですから能力の低い選手がシーズン通して好成績ってのは実際的に不可能なのです。
しかし、『ベスプレ』は違います。
最強データを持つ選手も、不本意な、まったく不本意なシーズンを送ることもあるんです。逆に、能力の低い選手が大爆発するシーズンがあったりもします。それでも、何回もペナントを走らせると、平均して納得のいく数字を残します。この辺、まったく素晴らしい。
これは『ダービースタリオン』でもそう。強い自慢の馬ちゃんをちゃんと調整しても負けるときは負けます。まるで現実がそうであるように。
『べスプレ』で「この試合でシーズン決まるかも、しかも相手は格下」ってなときでも采配を失敗して負けたりしますから、ずっと緊張感が保たれます。そのときの楽しさったらありません。
想像の余地
薗部さんのゲームはまるでシミュレーターみたいだ、と書きましたが、それは遊んでるとホントにリアルが感じられるから。
しかし、それは薗部さんがリアルを追求したからではないのです。
薗部さんは、リアルから削げるところを全部削げ落とし、単純化していると言います。ご自分が「コレの面白さはココ!」と決めたところ以外は大胆に単純化しています。
そして、我々プレイヤーは薗部さんが残した面白さを楽しみつつ、削げ落とされた部分も知らず知らずのうちに想像で補完します。そして、自分が補完するからこそ、余計に遊んでいるゲームのリアルさが増すのです。
ゲームを楽しむにおいて、想像するってのは大事です。ゲーム機のスペックが上がった昨今、すべてがリアルに表現されちゃって、ぼくたちの想像を許してくれるゲームは多くありません。
しかし、遊びは「想像」があってこそ面白いのです。薗部さんのゲームは、正しく「面白い遊び」なんです。
ゲーム制作職人・薗部博之
薗部さんは、自分のゲームのコアな部分は誰にも手を触れることを許さず、どれだけシリーズがヒットして大規模になったとしてもそこだけは自分ひとりで作っていたそうです。そして、締め切りがなかったらいつまでも作って磨き上げる作業を続けているとか。
その姿勢を見ると、薗部さんにはゲームクリエイターなんて肩書きは似合わない。やはり、薗部さんはゲーム制作職人です。
最後に
薗部さんのゲームは面白い。また何か面白い「見る」ゲームを作ってくれないかしら。スポーツチームの監督するやつ。『カルチョビット』見てるとバスケとかアメフトとか出来そうですけどねー。
あ、あと『ベストプレー』の新作が欲しい。
ちなみに、任天堂の新ハードNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)のサードパーティの一覧に薗部さんの会社パリティビットが入ってるんですがそれは…。
もしかして『べスプレ』の新作!?ひゃっほーい!(たぶん『ダビスタ』と睨んでますけど)
そういえば、こんなのもあったな…。