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『声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉』は、いつまで経ってもスゴい!

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2009年に発売された桑田佳祐さんのシングル『君にさよならを』に収録されている『声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉』を、最近改めて聴いて感動し、ヘビロテしています。

もう、なんていうか、スゴい。

衝撃のメドレー。というか組曲。

ということをリリースから12年経つ今、なぜか書く。

『声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉』

『声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉』は、かつてフジテレビ系で放送されていた桑田佳祐さんとユースケ・サンタマリアさんによる深夜番組、『音楽寅さん(ミュージックタイガー)』内で作られ歌われた楽曲で、前述のように2009年末に発売されたシングル『君にサヨナラを』にも収録されています。

この楽曲の作詞は、中原中也、高村光太郎、太宰治、与謝野晶子、芥川龍之介、小林多喜二、樋口一葉、石川啄木、夏目漱石、宮沢賢治が担当しています。彼らの詞に桑田さんが曲を付けています。

「は?どういうこと?」聴いたことない人は思っちゃうでしょう?

つまりはこういうことです。

『声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉』はそうそうたる日本文学に曲を付けて桑田佳祐さんが歌っているのです。

詞として採用されているのは10作品で、中原中也『汚れつちまつた悲しみに……』、高村光太郎『智恵子抄』、太宰治『人間失格』、与謝野晶子『みだれ髪』、芥川龍之介『蜘蛛の糸』、小林多喜二『蟹工船』、樋口一葉『たけくらべ』、石川啄木『一握の砂』、夏目漱石『吾輩は猫である』、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』です。

これらがさまざまな曲調と歌い方で、それでいてひとつの作品としてのまとまりを示しつつ、怒涛のごとく攻めてきます。全部で20分弱。長い。長いけど、聞き始めたらあっという間です。

詞が勝ったか曲が勝ったか

『声に出して歌いたい日本文学』はスゴい。スゴい以外言えないでしょ、コレといったカンジですよね。

日本を代表する文学作品に、日本と代表するアーティスト桑田佳祐が曲を付けてるですから。桑田佳祐にしかできない所業、というか。他の人がやったら怒られかねない。といいつつ、音楽やってたらみんな考えることですよね。ぼくも挑戦したことはあるんですけど、まぁ散々な結果でしたよ、ええ。

まぁ、日本語を愛してる桑田佳祐さんじゃないと無理なのかもしれませんよね、というのはファンの贔屓目ですが。

日本の文学のリズムを残しつつ壊しつつ、色んなジャンルの音楽にのせて聴き易くしつつ聴きにくくしつつ……。聴く度に思いますが、これ他の誰にもできないと思います。

特にぼくが「すげえええええ!」と思ってるのは『みだれ髪』と『一握の砂』ですね。短歌なので既にリズムがあるわけですよ。それなのにそのリズムを壊さないで、特に『一握の砂』なんてカントリーに載せちゃってるんです。

「さて、この試み、言葉が勝ったか音楽が勝ったか」なんてことをいつも聴きながら考えちゃうんですよね。 ぼくなんかは「桑田さんの大勝利!」なんて思っちゃうんですけども、自分らの自慢の作品に曲をつけられて、著者の偉大な方々があの世でどう思ってるかで決まるんでしょうね。

最後に

というわけで、聴いたことない人も機会があれば聴いてください。その歌詞になっている文学作品を読んだことがなければ読んでみてください。

そして何より、12年前にテレビの仕事でこういうのを作っちゃう桑田佳祐の偉大さよ。いつまでも贔屓しちゃう。