葛飾北斎の代表作と言えば?と聞かれたら何と答えるでしょう?ほとんどの方は『冨嶽三十六景』と答えるのではないでしょうか。
確かに、『富嶽三十六景』は北斎を代表する浮世絵・風景画には違いありません。この作品がゴッホやドビュッシーなどに影響を与えたことは知られていますが、『冨嶽三十六景』は北斎が72歳のときに発表されたとされていて、北斎の晩年の作品です。
実は『冨嶽三十六景』より前に発表され、『冨嶽三十六景』よりも世界に影響を与えたとされる作品が北斎にはあるんです。
それが、『北斎漫画』です。
『北斎漫画』って?
『北斎漫画』(ほくさいまんが)は、葛飾北斎が絵手本として発行したスケッチ画集である。 初編の序文によると、1812年秋頃、後援者で門人の牧墨僊(1775年 - 1824年)宅に半年ほど逗留し300余りの下絵を描いた。これをまとめ1814年(文化11年)、北斎55歳のとき、名古屋の版元永楽屋東四郎(永楽堂)から初編が発行され好評であった。その後1878年(明治11年)までに全十五編が発行された。人物、風俗、動植物、妖怪変化まで約4000図が描かれている。北斎はこの絵のことを「気の向くままに漫然と描いた画」とよんだ。ただし、絵手本集という企画自体も北尾政美の『略画式』から着想を得ている。
引用元:北斎漫画 - Wikipedia
自ら「画狂人」と称した北斎が描きあげた絵手本が『北斎漫画』です。驚くべきことに、あらゆるものを描いた『北斎漫画』の柄や構図などが原型となっているものが『冨嶽三十六景』の中にもあるらしいですよ。また、『北斎漫画』も19世紀中ごろにヨーロッパに伝えられたらしく、マネやドガに影響を与えたとか。
さて、引用したように『北斎漫画』は北斎が亡くなった後も発行され続けました。人気と長い発行期間のおかげで日本人の頭に残って現在の「漫画」という言葉のルーツだと考えられたりもするらしいですよ(詳しくは不明)。
浮世絵師 葛飾北斎 | 北斎漫画・挿絵・春画にみる北斎の世界
今回、『北斎漫画』について書こうと思ったのはこのサイトを見たからです。
→浮世絵師 葛飾北斎 | 北斎漫画・挿絵・春画にみる北斎の世界 Presented by 浦上蒼穹堂
このサイトを運営している浦上蒼穹堂の浦上満さんは「北斎漫画コレクター」として知られる人物です。そのコレクションのほか、北斎の読本挿絵や春画も使ってサイトを構築されていて、これがまぁ面白い!
このサイトにはオマケがあって、北斎の漫画を使って4コマ漫画が作れたりします。
こんなふうに。
また、北斎の絵を使って作った数字で表す時計のブログパーツもあります。
ちょっとわかりにくいけど(笑)。
みなさんも是非遊んでみてください。
最後に
北斎って面白い!
ではまた。