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娘の中学生としての最後の大会を応援しに行ったらめちゃくちゃ面白いバスケを見せてもらった

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早いもので、娘は中学3年生になっています。バスケをしています。小学生低学年のときから次男の影響で始めて、かれこれ7~8年はやってることになります。ポジションはセンター。

そして、ずっと続けてきたバスケの、中学生としての最後の公式大会が先日始まりました。

1回戦は難なく勝利をおさめ、いざ2回戦。ぼくの休みの日と重なったので、もちろん応援に駆けつけました。

相手は超格上、マッチアップするのはエース

しかし、相手は優勝候補の超格上です。まぁ勝つのは無理でしょう。なので正直言うと、最後の思い出にいい試合ができればいいね、なんて思いでした。本人もそう言ってましたし。

そんな中、ウチの娘がマッチアップするのは相手のエース。学校内で一番デカい女子である我が娘よりも背が高く、しかも前の試合でバッカバカ得点を決めているエースでした。

「こりゃ一体、どうなるんだ。ウチの娘が活躍するには相手が悪いんじゃないのか。誰か代わってくれ!」

そんなふうにこっちは親バカな思いをしていたんですが、本人たちは「いい思い出を」なんてのは表向きだけだったようで、なんとか勝ってやろうという思いを表に出しまくり、実際そんな試合になりましたよ。ハッキリ言って、しびれた。

前半

ついに試合が始まって第1ピリオド、試合は相手のペースで始まりました。相手は順調に得点を重ねていきます。

と、そこでウチの娘の動きがちょっとおかしいことに気づきました。センターであり一番背が高いウチの娘がリバウンドに参加しません。ビックリするほどボールを見ていない。

何を見ているかというと、マッチアップしている相手のエース。

とにかく彼女から目を離さず、自由に動かさないようにしています。それは徹底していて、リバウンドを取れるのが娘だけだった場合でも、ボールはシカトしているんです。

「これはもしかして…」と試合が終わってから聞いたんですが、「とにかくエースを自由にさせないでイライラさせる作戦」だったようです。あえてシュートも打たせるんですが、自由にはさせない。決定率がいつもより下がってくると段々とイライラしてくる、そしてますます決まらなくなる…というのが狙いだと。

まぁそれでも元気なうちは決まるんです。そのほかの選手にもバンバンとシュートを決められ、第2ピリオドが終わった時点で22対40。流れは相手のまま。このままいくとダブルスコアで負ける流れです。

後半

さて、このまま負けるか、なんて思いがよぎったところで後半戦スタートしたわけですが、娘とマッチアップしてるエースのシュートが明らかに決まらなくなっていました。そして、相手のチームはそのエースの子を中心に攻撃の組み立てをしているので、全員の動きの連携がおかしくなってきています。

その隙をついて、味方のちっちゃいけどもすばしっこいポイントガードの子がグイグイ中に切り込んでいってファールをもらいながらシュートを決め、フリースローもバッチリキメる、なんてプレーがバンバン決まってきたんです。みるみるウチに縮まる得点差。

こうなってくると勝ち癖がついている相手チームも浮足立ってきました。「おかしい!こんなはずでは…」なんて思いながら明らかに焦ってます。そうなってくると試合の勢いと流れが一気に娘のチームのほうに来ました。「これはもしかして…勝つんじゃないのか…?」なんて思えるほどの勢いです。

一時は4点差にまで詰め寄ってきて、よっしゃいけるううう!となった第4ピリオド、ひとつのパスミスが娘のチームに出ました。「あっ!」と思いました。直感で「これで流れがまた変わる…」なんて思ってたらやっぱりでした。

そこから一進一退を繰り返していたのですが、こうなると地の実力があるほうがジワジワと勢いを取り戻していくものです。

点差はまた開いていきましたが、感心したのはそこで崩れなかったこと。普通は「ああ、ここまでか…」となってもおかしくないんですが、おそらくみんなが「何とかしよう!」という意思は持って動いていたと思います。

すげぇ試合だ。

ぼくは観戦に力が入りまくったんですが、結局試合は66対77で負けてしまいましたけども

負けても笑えるのがスゴい

が、彼女たちは、やりきりました。

ママさんたちは「うわぁああああおつかれさーん!」とか言いつつ泣いていましたが、彼女たちは笑ってました。とびきりの笑顔で。

それは、力を出し切った者だけが出せる笑顔です。

帰る前に娘に声をかけました。すると「負けちったよー」とやっぱり笑って言いました。「しゃーないな」と答えたぼくのほうが泣きそうになりましたよ。

彼女はバスケを続けてきましたが指導者との人間関係に恵まれずミニバスのときも一旦辞めてた時期もあったし、中学でもいろいろあったようです。まぁ、ウチの娘の気の強さも原因ですけども。

それでもバスケットボールを続けてきて、中学最後の公式戦で負けて笑えるってのは大したものです。そこには、娘の成長があると思います。

最後に

さて娘よ。頑張ってすぐこういうことを言うのもなんだけど、次は高校受験だ。バスケで培い、そして見せてくれた「全力でやり切る」というのを今度はそっちで見せてくれ(笑)

そして、高校でもバスケをやるとは、なかなかうれしいじゃないの。楽しみが増えた。

まぁ、なんにせよ、いい試合を見せてもらいました。