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高輪ゲートウェイ駅の「ゲートウェイ」の意味とは

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2020年3月14日に暫定開業し、2024年の本開業を目指す新しい駅「高輪ゲートウェイ」。田町駅と品川駅の間に位置し、山手線と京浜東北線が停車する予定です。

ところで、「高輪ゲートウェイ」のゲートウェイって何でしょう?

発表されたときは割と批判と戸惑いの意見が多く、反対の署名運動までありましたがJR東日本はそれを突っぱねて決定しましたが、「ゲートウェイ」にはちゃんと意味があるのです。

公募で決められた「高輪ゲートウェイ」

この新しい駅の駅名は、2018年の公募で応募された中から決められました。しかし、応募された意見の中で「高輪ゲートウェイ」は36件で130位です。1位はもちろん「高輪」で、2位は「芝浦」。立地を考えれば当たり前すぎる名前で面白味はないですけど、この辺で決めたほうが無難です。4位の「泉岳寺」というのもアリでしょう。でも、「高輪ゲートウェイ」になった。

冒頭で書いたように、この決定には「なんで130位?カタカナ入れたらカッコイイと思ってんの?ゲートウェイって何だよゲートウェイって。ダサい」とか割と多くの批判が寄せられましたが、JP東日本は「駅名を変えるつもりはない」と署名は受け取ったもののこれを一蹴しました(「高輪ゲートウェイ」撤回へ4万8000人署名提出 - 社会 : 日刊スポーツ)。

JR東日本はこの駅周辺の再開発のコンセプトを「グローバルゲートウェイ品川」としており、これが駅名よりも先に決まってるのか後なのかは知りませんが、その辺も絡んでのことでしょう。

実は、この駅名については、ぼくも当初は「ナニソレ?IT用語の横文字使えばカッコいいと思ってるん?ダセェし恥ずかしいやろ」と思ってました。ゲートウェイってプロトコルの異なるネットワークを接続する機能のことを言いますよね確か。

とにかく、あまり歓迎されない可哀想な子、高輪ゲートウェイ。

大木戸があった高輪

「普通に高輪でええやろ。泉岳寺というのも悪くない。忠臣蔵の四十七士との関係が深いし」と歴史好きのぼくなんかは思ってたんですが、ここで「ん?」と気づいたことがあります。

そういえば、高輪には大木戸があった。

江戸の町の出入り口だった高輪大木戸。ここの内側が江戸府内となる境目ですね。要は関所です。東海道を旅して江戸を出入りする人たちはかならずここを通ったという場所で、明け方六ツに開いて暮れ六ツに閉じて治安の維持、そして交通規制の役割を担いました。伊能忠敬なんかも全国測量の旅の基点としましたね。

ちなみに、その石垣は国道15号線の泉岳寺交差点近くに残っていて国の史跡となっています。

高輪大木戸
(画像掲載元:高輪大木戸跡 - Wikipedia

ゲートウェイは直訳すると「門のある道」。なるほど、高輪は正にゲートウェイなわけです。そういえば、JR東日本も駅名の選定について次のように説明しているそうです。

この地域は、古来より街道が通じ江戸の玄関口として賑わいをみせた地であり、明治時代には地域をつなぐ鉄道が開通した由緒あるエリアという歴史的背景を持っています。 新しい街は、世界中から先進的な企業と人材が集う国際交流拠点の形成を目指しており、新駅はこの地域の歴史を受け継ぎ、今後も交流拠点としての機能を担うことになります。

引用元:JR品川新駅、なぜ「高輪ゲートウェイ」なのか? | 駅・再開発 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

こう言われると、単純なぼくなんかは「ホホーいいじゃない」なんてなっちゃうんですが。

きっと「高輪ゲートウェイ」と応募した36人の人たちって学のある上品なご年配の方なんじゃないでしょうか。大木戸をちょっとひねって「ゲートウェイ」にした、みたいな。そうやって考えるとなんだかモダンでハイカラな名前に見えてきますね。

だったら「大木戸駅」にしたほうが渋くて良い気もしてきますが。それはそれ。

最後に

高輪ゲートウェイ駅の「ゲートウェイ」にはちゃんと意味があるんです、ということです。ただただチャラチャラとキラキラした名前を付けたわけではないということです。

まぁ、駅名なんてのは最初は反発があっても駅がそこにある限り人の意識に浸透していって定着するでしょうから、何年かしたらみんな普通に高輪ゲートウェイという名前を無意識に受け入れるんでしょうね。