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高山彦九郎記念館に行って高山彦九郎の話を聞いてきた

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仕事で群馬県太田市に行ってきまして、その仕事はサクッと終わるやつだったんですけど、仕事終わってからどうもサボるモードになってしまいました。

「さぁ、何しようかな」と思ってたら、ふと「そういえば高山彦九郎の家がこの近くにあったな」と思い出したので行ってきました。

高山彦九郎って誰?って人は、是非以前書いた記事を読んでいただきたく。自分ではかなり気に入っている記事です。

その家は、ブーっと車を走らせるとすぐに見つかりました。

高山彦九郎 生家

今は建物はありません。奥に井戸の跡もあるんですが、くぼんだ地面があるだけです。

「むぅ、拍子抜けだ」なんて思ってチラっと左を見てみると、なんとそこには「高山彦九郎記念館」なるものが建っていました。

「ああっ!なにそれなにそれ行く行く!」と俄然テンションが上がるぼくです。

高山彦九郎記念館

さすが太田が生んだ偉人、高山彦九郎、太田市もほっとかないというわけで、この高山彦九郎記念館は太田市立です。

 高山彦九郎記念館は、思想家高山彦九郎に対する再評価と、彦九郎の旅の追体験や江戸時代中頃の人物交流の実態などを究明し、彦九郎に関する情報発信を行うため、平成8年(1996)5月3日に生誕地に隣接して開館した人物記念館です。

 高山彦九郎記念館の展示は、彦九郎の旅とその足跡をメインテーマとし、書簡・日記・旅道具などのほか、映像・影絵などを利用して、彦九郎とその時代を紹介しています。

引用元:太田市立高山彦九郎記念館〈公式ぺージ〉

高山彦九郎は江戸時代中期の思想家で、前野良沢や菅茶山、林子平などと交流があった人です。『太平記』を読んでから尊王思想に目覚め、その過激な生きざまは幕末の志士たち、特に長州系の志士たちに多大な影響を与えました。

ぼくは傑作歴史漫画『風雲児たち』で知ったクチですが、それゆえにちょっと頭より先に行動しちゃう人なのかな、と思ってたんですが、その辺を確認するのにこの高山彦九郎記念館はうってつけではないですか。

高山彦九郎記念館に入館

そんなわけで、いざまいらん。

高山彦九郎記念館

入口に入って拝観料100円を支払ってロビーへ。

このロビーだけは撮影OKだということだったので、そこにいらっしゃった高山彦九郎先生の像を撮影。

高山彦九郎記念館

彦九郎といえば京都三条の土下座像が有名ですが(あれは土下座じゃないけどね)、こっちの銅像は全国を歩き回った彦九郎らしい姿です。

ここから中に入ると、右側の壁に年表がズラーっと貼ってある廊下があり、その年表に従って彦九郎の生い立ちを読んでいると「よかったらご案内しましょうか」と学芸員とおぼしき女性に声をかけられました。ぼくは彦九郎と言えば『風雲児たち』と吉村昭の『彦九郎山河』くらいしか知識がなかったので、「是非に」とお願いすることにしました。

目からウロコの話が続々

どうせ拝観してるのはぼくしかいませんでしたし、ジックリ話を聞かせていただこう。なんて思ってたらたらこの女性、絶妙なタイミングでいろいろ教えてくれたんです。ぼくが年表を読んでいるときは黙っててくれて、年表を見るとぼくが思ってたのと時期的にズレがあったりするので「ほう?」とか「あれ?」とか言ったときに咄嗟に情報をくれるカンジでした。

そうやって話してるうちに色んなことが新たにわかって非常に面白かったです。

江戸を出てその日のうちに現在の熊谷の妻沼まで歩くほど彦九郎は脚が速かったこと(ざっと常人の2倍ですね)、なのでいとこと出かけたときは「おせぇ」とイライラしてたこと、杉田玄白とのニアミス、林子平との邂逅など、初めて聞く話だらけ。

「彦九郎は本当に足利尊氏の墓を打ちまくったんですかね?」と聞いてみると「私たちは彦九郎がそんな奇妙な行動するとは思いたくないんですけど…」とさすが地元民、みたいな前置きをした後、「もしかしたら蒲生君平のエピソードとごっちゃになってるかもしれません」とおっしゃっていました。なるほどしかし蒲生君平にそんなエピソードあったかな…?しかし、地元の方の愛情が垣間見えて面白い。

また、彦九郎は死んでから幕末の志士たちに影響を与えまくったわけですが、長州の日下玄瑞と高杉晋作がわざわざ生家を見に来たという話は「マジかよ?」って思いましたね。足利に来たついでに足を伸ばしてやってきたとのことですが、お前ら北関東に来るようなそんな時間あったの?ってカンジですよね。また、その玄瑞や晋作の師である吉田松陰、その「松陰」という号は尊敬する高山彦九郎の諡(おくりな)である「松陰以白居士」からとったという説がある、という話も面白かったなぁ。あとで調べてみると割と有名な説らしいんですけど、知らなかったから新鮮でした。

結局ずーっとそんな話をさせていただいて、非常に有意義な時間を過ごせました。職員の女性の方には、お付き合いいただいてありがとう、とここでも言っておきましょう。

その後、展示品を見るときはその女性は戻られて、ゆっくりと見させていただきました。説明のビデオとかもあるので、邪魔しないように配慮してくれたんでしょうね。

最後に

ぼくは基本、こういうところに来るとひとりで黙々と見たい人なんですけど、やっぱりいろいろと話を聞かないとダメだな、と思いました。知らない情報を得ることができますし、やっぱり多少なりとも知ってる人と話せるのは単純に楽しいですから。だって同僚や友人に「高山彦九郎ってさ…」って話しても「誰それ!?」しか返ってきませんもん。

本当に、いい時間を過ごせました。興味がある方は是非行ってみてください。