なんだかここ数日、箸の持ち方についてネット上で騒いでました。
なんでも、学校で女の子が「箸くらいちゃんと持てないとお嫁にいけない」と先生に言われたそうで、そのお母さんが「はぁ?」となってたらしく、それで「箸の持ち方で結婚する相手を選ぶとは何事か」「今どき女が選ばれるというのはおかしい」とか、そんなことになってるみたい。詳しくは知らん。
もちろん、女子児童にそんな理由でお嫁にいけないとかいった先生は馬鹿すぎるし、教師に向いてないし、教師ヤメロって思いますし、人としてセンスないのは間違いないでしょう。
しかし、正しい箸の持ち方は絶対に身につけといたほうがいいので、その本当の理由を書きます。
「正しい箸の持ち方」に意味なんてない
ちなみにぼくは、そしてぼくの子供たちは、箸の持ち方はカンペキです。子供たちには「箸はちゃんと持て」と教えてきましたから。
しかし、ハッキリいって箸をちゃんと持てるとか、そんなことバカバカしいし、そんなことで人間の価値は決まりません。箸がちゃんと持てないからって人として劣っているなんて、そんなわけはないんです。そんなことはぼくだって知ってます。
そして、これは箸に限らず、マナーや常識すべてに当てはまります。そんなもの、実はカタチを伝えているってだけで、中身はないんです。
非常にナンセンスで窮屈で、誠にくだらない、それがマナーや常識であり、正しい箸の持ち方なんです。そんなものに意味はない、まずはそこはハッキリさせておきます。
“正しい箸の持ち方”は身につけるべき
しかしそれでも、“正しい箸の持ち方”は絶対に身につけておいたほうがいい。ていうか、身につけるべきです。
なぜか。
“正しい箸の持ち方”を求める人たちがいるからです。そして、その人たちと渡り合うには、やっぱりそれを身につけるしかない。
もし「箸をちゃんと持てないやつは人として劣っている。そういう人とは付き合いたくない」という考えを持った人とビジネスの話を会食しながらするとしたら、そのビジネスはオジャンになっちゃいます。誠にくだらないんですが、そういう考えの人は一定数いますから。そして、そのビジネスがオジャンになっちゃったら、あるべき自分の稼ぎは当然なくなります。
そんなのもったいなくないですか?
だったら、たとえそれが意味がなくてくだらなくても身につけておくべきでしょう。ただ箸をちゃんと持つだけで、チャンスが広がるんです。ただ箸がちゃんと持てないだけでチャンスを逃すなんて、ありえない。
これはビジネスの話だけではありません。アナタが結婚したいと思っている好きな異性が非常に育ちが良くて「お箸くらいちゃんと持てないとワタシの相手としてふさわしくないワ」とか思ってたら、好きな人といっしょになることもできないんですよ。それが、正しい箸の持ち方を会得してるだけで叶うんですよ(極論ですが)。
だったら箸くらいちゃんと持ちましょうよ。常識とかマナーとか関係ないんですよ。箸をちゃんと持てれば得をする場面がありうるんですよ。だから“正しい箸の持ち方”くらい身につけとくべきなんですよ。
箸を正しく持てないフリもできる
もちろん、逆に「箸くらい自由に持て!そんなことにとらわれるべきではない!」という人たちもいます。そういう人たちとビジネスで会食するときは逆にちゃんと持たなければいいんです。
ちゃんと持てなくてそれをコンプレックスに思ってる人はそこを声高に言うんですが、ちゃんと持てればちゃんと持てないフリもできます。
箸の持ち方について①ちゃんと持つ人と付き合いたい人、②ちゃんと持たない人と付き合いたい人、③箸の持ち方なんてどうでもいいって3種類の人がいて、普段から正しい持ち方が身についていればすべての人に対応できるのです。しかし、身についてないと①の人との付き合いはなくなってしまう、こういうことです。仕事でもプライベートでも、人間として生活していて可能性がひとつなくなるってことです。
これはもったいない。箸を正しく持つ、ただそれだけのチョロいことで可能性が変わるのは実にもったいない。
もっとハッキリ言うと、自分にとっての損得で考えればいいんです。ちゃんと持てれば得をする場面がひとつ増える。長い人生、都度都度可能性が一つ増えたら、トータルでドえらい得になることもありますよ。
最後に
要するに、お利口さんはバカのフリができるけど、バカは賢いフリしてもすぐバレるよってだけの話です。
マナーや常識はそのもの自体に内容なんてない空虚なものですが、それを身につけることには意味がある。箸を正しく持つ意味なんて考えないで四の五の言わずにちゃんと持てるようにしとけばいいんです。
それは束縛だそれから脱却して自由だとか、そんなこと考えて可能性を減らすなんて、それこそバカげてます。
箸くらいちゃんと持とうよ。自分の子供らにはちゃんと持てるようにさせてあげようよ。あらゆる場面で可能性がひとつ増えますから。
ただし、桑野信義(桑マン)さんくらいいけば話は別だけども。あれはあれだから可能性が逆に広がってます。