最近、2007年にリリースされたフジファブリックの『若者のすべて』という曲を気に入って聴いています。
今さら、なんですが、これまで聴き込んだことはなかったんですよね。もちろん、知らなかったわけではないですが。2007年っつったら我が子たちが7歳5歳3歳ですから、なんというか家でも外でも大忙しで歌をゆっくり聴くなんてことは無かったですからね。
それが、何かのキッカケで聴いたときに気にいっちゃったってワケです。
歌詞とそれにマッチしたメロディーが!イイ!
有名な曲ですから今さら言わずもがなかもしれませんが、やっぱり歌詞がいいですよね。
夏の終わりに花火を見に行く、あの子に会えるかな、会えたら言いたいことがある、言えるかな、うわ居るし!どうしよう!みたいな歌詞なんですが、もうあれですよね、甘酸っぱいよね。参っちゃうよね。マジでそれだけなところもいいですよ。余計なことを言わない。
また、最初は夏の終わりの情景を描いていってBメロでそこに主人公の主観が混じってきてサビになると主人公の内面に突入していくところも最高。そこでこの歌の歌詞はなんだか自分の思い出と重なるのです。
そして、それを表すメロディーがひたすら淡々としてるのもいいですね。これも夏の終わりの演出と言っていいでしょう。サビでドカーンといかないところもいい。ここは主人公の内側に入り込んでいくところなんですが、あえて淡々と続けていって「居るかな居ないかな話せるかな話せないかな」とずっと思ってることを伝えててそれがまた甘酸っぱい。
まぁ、この解釈が合ってるのかどうかは知らんけども、少なくとも若いころをノスタルジックに美化して思い出すオッサンにはそう思えるってわけです。いいわぁ。
タイトル秀逸すぎるだろ?
と、要するに「花火にいっしょに見に行こうと誘えなかった好きな子に偶然会うために町を意味もなくウロウロしていた若いころに心が戻っちゃうノスタルジックな歌詞と曲がとにかくいいんだよオッサンには!これだけで泣けるんだよ!」ってカンジなんですけども、ここで改めてタイトルを見てオッサンは唸る。
若者のすべて。
ぼくはこれで「ホエー」となりましたね。
夏の終わりの情景とともに「会えるかな会えないかな」ってことだけを歌ってる歌詞、そのタイトルが『若者のすべて』。
「そうだよね!若いときは片思いの好きな子のことしか考えてないもんね!それがすべてだもんね!うんうん、わかるよお」とここでオッサンは合点するのでした。
最後に
ていうかこんな浅い解釈で合ってるのかしら。今は亡き志村正彦さんはどんな思いでこの楽曲を作ったのか今は知る由もないわけですけど。
まぁ、ぼくという受け手にとっては、ノスタルジックな甘い曲なんですよ。