全部同じ曲に聴こえる親
若いころ、カラオケでモテるために流行り歌なんぞを覚える必要があり、ミスチルやらB'zやらの曲をラジカセでよく聴いていました。
すると、母が顔を出してきて、こんな会話をしたものです。
「あっ、これミスターチルドレン?あのドラマの主題歌の曲やね」
「それは『クロスロード』!これは『イノセントワールド』!」
「えっ嘘!違うの?」
「全然違うわ!」
「ミスチルとか、全部いっしょに聴こえるわー」
「そんなワケあるか!どんな耳しとんねん!」
あなたもそんな経験ありませんか?
全部同じ曲に聴こえるぼく
先日、yoasobiを聴いている娘にかつてぼくの親がぼくにしたことと同じことをしてしまいました。
「あっ、これyoasobiやろ?お父さんは知ってるで。『夜に駆ける』」
「は?何言ってんの?これは『ハルジオン』!」
「えっ嘘!違うの?」
「全然違う!」
「yoasobiとか、全部いっしょに聴こえるわー」
「ナニソレ!どんな耳してんのよ?」
娘とこんな会話をしながら親のことを考えたりして、「あ、これか…」と悟りました。これはやっぱり年のせいなんでしょうか。あのころの親と年齢が近くなってきたから同じ現象が起きているのでしょうか。
yoasobiに限らず、Official髭男dismや星野源、米津玄師あたりは全然ダメです。
アーティストの個性か老人の証か
ああこれはぼくが老人になったことの証明なのか。と思って割と愕然としちゃったりしたんですけども、どうなんでしょう?ネットで見てたら「同じ人が作ってる曲が似てるのは当たり前。個性」なんて意見も散見されますけど本当でしょうか。
年を取ると人はそういう風になるというなら、この現象に名前くらいついていても良さそうですけどもそういうのはどうも見当たらない。生物学的に、そして医学的に証明はできてないのかもしれない。だとしたら、これは老化現象ではないということか。
しかし、「同じ人が作っている曲だから似てるのは当たり前」という意見も賛同しかねるんですよね。この曲はこのタイトル、次の曲はこれ、と個々に聞いてたら違うことは理解できるんですよ、たとえ似てても。
しかしパッと耳に入ったときに「これはあれか?それともそれか?どれだ?」となるカンジ。そして必ず間違えた答えをいう、みたいな。
ああ、そうか。脳の衰えかもしれません。それで耳から入った情報と頭の中にある情報が結びつかないのは年を取るとよくあること。これは耳から入った情報に限らず、目から入った情報についても同じですよね。パッと見たものがわからないなんてことはよくありますよ、この年になると。
って、結局老化じゃねぇか!
最後に
原因はよくわかりませんが、とにかく年を取った親と同じことをやる年齢になった、というのは事実。これはもうしょうがないですね。
みなさんはどうですか、“若い音楽”を聞き分けることはできますか?
いやいやいいんです、無駄な抵抗はやめましょう。