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サイエンスライター鹿野司『オールザットウルトラ科学』を思い出す

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先日、サイエンスライターの鹿野司さんが亡くなったというニュースが流れました。

まだ若いのに、とショックでした。

というのも、バリバリ文系のぼくの頭に、ちょっとだけ理系の思考回路がブレンドされているとしたら、それは間違いなく鹿野先生のおかげだからです。

鹿野司の『オールザットウルトラ科学』

文系のぼくがなぜ鹿野司さんという最高のサイエンスライター、SF評論家にアクセスできたのか。

それはパソコンゲーム雑誌『ログイン』のおかげです。『ログイン』についてはこのブログでも再三書いてますが、当時面白さでは群を抜いていたパソコンゲーム雑誌ですね。

で、鹿野先生は『ログイン』に『オールザットウルトラ科学』という連載を持っていたのです。抜粋ながら、単行本化もされました。

これを読むとわかるんですけど、鹿野さんの高度な科学の情報を分かりやすく説明して読み易い読み物にする技術は見事という他ありません。

純粋にパソコンゲームの情報をゲットするために『ログイン』を読んでいた科学がまったく分からないし興味もないぼくでも「わかる!わかるぞう!」となっちゃって毎号楽しみにしていたくらいですから、その才能は相当です。

一番心に残っている「現実おじさん」

で、『オールザットウルトラ科学』には今でも何だか覚えているハナシがいくつかあります。ヲタクはなぜ群れるのか、とか、紙を100回折ったら…みたいな定番のネタとかあるんですけども、ぼくが一番心に残っているのは「現実おじさん」という話。うろ覚えですけど多分タイトル合ってるはず。

「自動車には人を乗せて運ぶ役割がある。ということは、その役割を果たしてないときに自動車と呼ぶのはいかがなものか。そこに停まってる自動車は人を乗せて運んでないから自動車と呼ぶべきではないのだ。自動車のような何かだ」

みたいなことが延々と書かれている回。

当時、ぼくはこれを読んで「ほへー」となり、友達にそういうことを言いまくって(ガードレールは車が突っ込んでないときはガードレールの役割を果たしてないからガードレールじゃない、とか)、彼らに煙たがられたものです。

でも、この考え方って今でもぼくがモノを考えるときに間違いなく意識してるんですよね、ウマく言えませんけど。元々勝手に複雑にものを考えてひねくれてたことを言うのが好きってのもあるんですけどね。

最後に

というわけで、勝手にぼくの人生の恩人のひとりとして数えている鹿野司さんの訃報は、残念以外の何物でもありませんでした。

ご冥福をお祈りします。

あ、あと鹿野さんといえば『サはサイエンスのサ』ですね。これも面白いですよね。