風邪薬のエスタックイブのCM。今は芸人の有吉弘行さんがやってるやつです。
そのCMで、「風邪でも、絶対に休めないあなたへ。」っていうコピーがあるじゃないですか。
「風邪でも、絶対に休めないあなたへ。」とか「のど風邪でも絶対に休めないあなたへ。」とか「風邪でも絶対に休めないときに。」とか。
毎年毎年こういったコピーでCM打ってて、実は一部では毎年毎年批判されてるんですよ。
これについて考えてみたい。
風邪でも絶対に休めない!?ブラックだ!!!という声
このCMには常に批判が付きまとっています。
いわく「病気でも仕事を休めない日本の社会の表れだ!」、いわく「熱があっても休ませないなんてブラック企業だ!」、いわく「外国人の知人はドン引きしている!」などなど。
このコピーを使ったCMはおそらく3から4年ほど前から続いていると思いますが、小説家の似鳥鶏さんが2016年11月4日にツイートしたことから批判が広がったようです。
そのツイートで似鳥さんは「風邪薬で一時的に症状を抑えてもウィルスはばら撒かれるから休め」といった趣旨のことを訴えたそうです。
確かにそれはその通り。
しかし、このCMをまるで日本のブラック企業気質の象徴のように言うのは間違ってます。
風邪でも休まないのは誰だ
風邪でも休まないのは誰なのかを冷静に考えるとどんなやつかを考えるとそれはわかります。
風邪を引いて熱が出て動くのもシンドイ。そんなときアナタならどうしますか。ぼくなら即会社に連絡して休みますけど。今も昔も超絶ブラックに勤めてるけど発熱とかインフルとかは普通に休んでますけど。まぁ、ぼくのことは置いといて。
会社がブラックだから
そういう問いを投げかけると、大抵の人は「え?そんなん無理。風邪くらいで休ませてくれない」とか言い出します。しかしそんなん休む旨を伝えてあとは怒られようがイヤミ言われようが電話切ればいいんです。それで解雇とか絶対に出来ませんから(それやられたら勝てる裁判できますおめでとう)。
要は、自分が「休む」って言えないことを、そういうだけの勇気すら持ってないことを会社のせいにしてるだけです。主体性がないし、ビビリすぎ。だったら我慢して会社にいくのもしょうがない。勝手にして。休んだほうがいいと思うけどねぇ。
仕事が回らないから
それに「休んだらあの仕事が回らない」とか「俺がいないとあれが片付かない」とか言う人で無理して休まない人もいますけど、それもないですから。
大抵は居なくってもどうにかなりますから。出社した人で何とかしますから(ここで「いや、休んでないやつが損やん」とかいう人。それがブラック気質なんだよ)。大抵の仕事は、普段十分にコミュニケーションを取ってやってれば1週間くらいひとり欠けてもビクともしないもんです。そうじゃなくてひとりの肩に乗っかってるんなら、そんなんあなたの仕事の仕方が間違ってるんです。会社に言われた仕事なんかどんどん周りに振ればいいんです。え?できない?それはアナタの仕事の仕方が悪い。
じゃあ休めませんね。休みたいときに休めるように普段から考えてれば休めるのにねぇ。
実は全部気付いてる人が「休めないあなた」なのか
と、ここまで考えてきて「休めないあなた」は、休むって言えないほど主体性がなくてビビリすぎで仕事を効率的に出来ない人、ということになります。
ハッキリ言って、割と無能な人ですねぇ。
あっ。
今思ったんですけど、もしかしたら休めないのは、そういう「役に立たない無能な自分」を自覚している人なのかも知れません。
1日休んで「なんだいなくても大丈夫じゃん」って思われたくないとか、1日休んで仕事がなくなるとか、1日休んで居場所がなくなるとか。
自分が休んで会社が普段と何にも変わらないなら、自分が会社にとって無用な人ということが確実になってしまいます。そんなの思われたくないし思いたくもない!
そりゃあ休んでる場合じゃないですな。「絶対に休めない」わ、それじゃ。
最後に
というわけで、いずれにせよ「絶対に休めない」と思ってるのは自分です。ゴチャゴチャ言わんと休みたきゃ休め。
ちなみに、似鳥さんのツイートから割と騒動になったときにエスエス製薬の広報がこんなコメントを出しているそうです。
「仕事をしている人限定のメッセージだと受け取る方もいるようですが、私たちの思いとしては誰でも外せない日はあると思います。そんな日に風邪をひいてしまった時のために 『OTC医薬品をお役立て頂きたい』です、というメッセージなんです」
ああ、そうか。そもそも仕事の話ってわけではないんですね。なるほどなるほど。これを仕事のことだ!と決めつけて思っちゃう人のほうがブラック気質ですね。
まぁ仕事限定じゃないならなおさら休めってカンジですけど。風邪ひいてウンウンしてるときに「外せない」ほど重要なことなんて凡人の普通の人生でそんなにないでしょう。