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広島の原爆資料館の「被爆再現人形」の撤去から考えたこと

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広島の原爆資料館の「被爆再現人形」が撤去されるらしい。

「被爆者から見れば(実相を反映しておらず)人形はおもちゃだ」「人形は実物ではなく事実でない」などという意見あるとのことですけど、どうなん?

被爆再現人形って?

1973年の改修で初めて展示された人形で、当時の山田節男広島市長の提案で人形づくりが始まり、西尾製作所が被爆直後の状況を再現し製作した蝋人形3体と、被爆画家の福井芳郎さんが描いた背景画と組み合わせて展示が開始されました。やけに“リアル”な人形で、被爆者の証言と医師からの指導のもと、人形とはいえ細部に渡って再現されていました。

撤去の是非

その被爆再現人形の撤去が決まっているそうです。2017年4月の回収に伴う本館の閉鎖で姿を消すということです。

これを受けて、いろんな意見が飛び交っています。「残した方がいい」「残さないとダメだ」という否定意見もあれば「実物ではないから」「実情を伝えていない」という肯定意見ももちろんあります。

撤去反対派が多い印象ですけど、さぁ、どうすればいいんでしょう。

戦争を伝えるということ

ぼくは、個人的には被爆再現人形の撤去についてはやや反対寄りですね。

原爆の被害を肌で感じられるものはないよりあったほうがいいに決まってます。「子供が恐怖する」という意見もあるようですが、だからこそ意義があるわけで。この人形の展示目的は、戦争の、原爆の恐怖、悲惨さ、その被害の甚大さを伝えることでしょう。だからこそ残す意義はあると思います。

一方で、ぼくが「やや反対寄り」と中途半端なことを書いてしまっているのは、この人形にその意義を押し付けていないか?と考えているからです。この人形がその意義を全うしているのは間違いありません。しかし、それをすべきは我々大人なんじゃないの?と思ってます。

ぼくらは戦争を経験していない世代です。だから実感がないんですけれど、学校では習ったりしました。でもそれだけじゃ足りない。でも知ろうとする努力もしてきてない。

戦争の実情を子供に伝えていくのは大人の“仕事”です。なのに我々大人が戦争を伝えるというやるべき“仕事”をせず、広島の原爆資料館にいかないとあの悲惨さが伝えられないという状況はダメすぎるでしょう。

これは、全部の大人が反省しないといけないところじゃないでしょうか。だって伝わってないですもん。

被爆再現人形が撤去されてしまうならしまうで、その分大人がちゃんと後世に伝える努力をしていかないといけない。果たして、それができるでしょうか。

最後に

と、ここまで書いて我ながらフワフワしてんなぁ、としか思えない。やっぱり、何も体験してないからなんでしょうね。

広島市が、ぼくらよりもずっと戦争について被爆について考えてきた広島の人たちが撤去するって言っているんだからそれでいいのかもしれないなぁ。もちろんその中でも両意見があるんでしょうけども。

いずれにせよ、考えなきゃいけないのは戦争の実情の後世への伝達。