レトロゲーム配信サイト『プロジェクトEGG』にてザインソフトの『神戸恋愛物語』が今月配信されるとかいう情報を見たんですが、マジですか?
プロジェクトEGGって配信開始したらサイトに載り、配信予定なんてページはないので(ないよね?)確認できないんですが。
しかし、『神戸恋愛物語』かぁ~。あれを復刻させるのかぁ~。スゲェなぁ~。
なんてことを考えていたら無性に懐かしくなり、あの誤字脱字だらけで文法もおかしい伝説のテキストを堪能したくなったのでついつい遊んでしまった。ストーリーも完全に忘れてますからねぇ。
『神戸恋愛物語』とは
『神戸恋愛物語』は、ザインソフトが1989年にPC8801向けに発売したコマンド選択式アドベンチャーゲームです。
社会人の恋愛をテーマにしたストーリーは当時のトレンディドラマの系譜といっていいのでしょうか。
なかなかよくまとまったアドベンチャーゲームと言っていいと思いますが、そこはザインソフト。当時ザインソフトは素っ頓狂なゲームばかりリリースして話題になってましたが、それが愛嬌になって割と愛されていたソフトハウスでしたが、この『神戸恋愛物語』も例外ではありません。
いきなりタイトル画面の背景とタイトルロゴを同色系にして見づらくするという荒業をやってのけて期待させてくれるんです。
パッと見、読めない…(ちなみに、X68000版は見やすいヨ)。
さてこの『神戸恋愛物語』、コマンド選択式といいつつ実質は一本道で、色々コマンドを選んでいると同じテキストを何回も読まされるという地獄も待ってます。絵だってパースが狂ってるし(背景は実写取り込みで問題ないんですけど、1枚絵が…)、人物は何だか頭でっかちだし、テキストは誤字脱字だらけで文法も合ってなかったりで、ザインらしさをフルに堪能できるゲームです。
フロッピーディスク6枚組で1時間ほどで終わっちゃうというのも「マジかよ!?」というカンジです。どこにそんな容量使ってるの?みたいな。
とはいえ、ストーリーは悪くないと思うんですよね。最初は男女のクソみたいな痴話喧嘩の連続に付き合わされて退屈なんですけど、後半にいくにつれて2つの痴話喧嘩が絡み合ってくるとこなんか先が気になってしょうがなかったですよ。1時間で終わるけども。
まぁ、ザインソフトを堪能するには割とベストなゲームかもしれません。
『神戸恋愛物語』のザインらしさを堪能する
さてせっかくなので、みなさんにも『神戸恋愛物語』の素晴らしさを知ってもらいましょう。
あ、もしプロジェクトEGGで配信が始まったらプレイしようと思ってる人がいたらここから先は見ないほうがいいかもしれませんので、悪しからず。
トゥルルルルン!トゥルルルルン!
いきなりプロローグからこれです。電話の音を表すのに「トゥルルルルン!」とかなんだか古臭くてよろしいですね。
ぼくはこれジワジワきちゃってしばらくクスクスしちゃってました。
建た住まい
「港町神戸にふさわしい優雅な建た住まいである。」
建た住まい?佇まいやろ?
これに関しては誤変換されるようなレベルじゃないので、本当に「たたずまい」をこうやって覚えてしまっている人が書いた可能性が高い。
そっそっかしい
「あんた本当にそっそっかしいわね。」
言いづらいなぁ。そっそっかしい。これはワザワザ打たないと書けないような気がするので、ワザと?
ひつこい
「あなたひつこい男ね!」
舞台が神戸で、関西圏では「しつこい」を「ひつこい」と言うのであながち間違いではないんですが、この幸子さんは関西弁をしゃべってるわけではないですよねぇ。
美恵が二人!?
これはテキストの間違いではないんですが、よく読んでみてください。
僕と美恵さんがポートピアホテルに戻った際、出迎えたのは勇一と美恵さん。
美恵さんが二人。
正解は、勇一といっしょにいるのは利子さんです。これは完全なるイージーミスでしょう。
歪んだ新幹線
最後は、第4章の大詰めでの新幹線を見ていただきましょう。
東京に帰る久美子さんに告白する主人公良介。クライマックスですよ!
なんか、グニャンってしてる。
最初パっと見たときに、人物を見て左下が手前かと思ったんですよね。そしたらあれ?4のプレートを見たら右下が手前?でもそれじゃあ良介よりも久美子がデカいのおかしくない?
なんだか見れば見るほどよくわかりません。騙し絵みたい。
最後に
というわけで、みなさん機会があれば『神戸恋愛物語』のオトナのラブロマンスを体験してみてください。そしたらザインソフトの何たるかが身をもってわかるかもしれませんよ。
どうせ1時間ほどで終わりますし!