過去の名作PCゲームの復活に力を入れているBEEPが、「美少女ゲーム復刻プロジェクト」を始動しました。
当時「アダルトゲーム」と呼ばれていたいわゆる「美少女ゲーム」を令和になって復刻するというので、ぼくは「うわぁ『野々村病院の人々』かな、『ネクロノミコン』かな。『カスタムメイト』シリーズだったら嬉しいなぁ」なんてノンキに思ってたんですが、復刻するのは『メタルオレンジEX』と、まさかの『狂った果実』。
マジか…?マジなのかい…?
『メタルオレンジEX』はともかく、あの『狂った果実』を復刻するのかい?
『狂った果実』復刻
復刻版『狂った果実』は2025年春に発売予定で、X68000およびX68000のリメイク版“X68000 Z”シリーズでプレイ可能です。
メディアはSDカードと5インチフロッピーで、Windows版の開発も予定されているとのこと。
これはホントに素晴らしいですね。90年代の日本の美少女ゲームは日本ゲーム史にも非常に重要な足跡を残した作品も多いですからね、素晴らしいことです。
復刻するのが『狂った果実』であることを除けば。
究極の鬱ゲー『狂った果実』
ぼくがなぜこの『狂った果実』に畏れ慄いているのかというと、この『狂った果実』がホントに狂ったゲームだからです。
『狂った果実』は1992年にフェアリーテイルよりPC-9801、X68000、FM-TOWNS、MSX2向けに発売されました。一本道のアドベンチャーゲームで、ゲーム自体はそんなに難しくありません。
難しくありませんが、プレイするのが途中でイヤになります。
(画像掲載元:Tagoo : MSXソフトウエア検索 : 狂った果実)
これはMSX2版のパッケージですが、キャッチコピーとして「少女は狂ったぐらいが気持ちいい。」とあります。とんでもございません。この少女、「狂ったくらい」どころではありません。こいつ、超絶サイコパスです。
もう書いちゃいましょう。
この小学4年生の女の子が、憎き姉を転落死させ、メイドさんを生きたまま焼き殺し、慕う人(主人公)の元恋人を毒殺し、しかもそれを父親のせいにして殺害し、主人公の彼女の猫を電子レンジで殺し、その彼女も溺死させ、その達成のために主人公の車に犬をけしかけ事故を起こさせ主人公の片目を失明させます。
なんかこうやって書くとなんか盛り込みすぎで逆に醒めちゃうカンジがしますが、このゲームのスゴいところは、それぞれの“凄惨な死体”をちゃんと手を抜かずに描き切っている点につきます。本当にグロい。そういうグラフィックを予告なく「ババーン!」と見せつけられると、その救いようのないストーリーで参っているプレイヤーの精神が徐々に蝕まれるのです。
『狂った果実』とはそういうゲームです。
最後に
そんな『狂った果実』を令和に復刻しようってんですから、BEEPこそ、狂ってるぜ!
とはいえ、楽しみですね。今後のラインナップともども。これからも情報が出てくるでしょうから、忘れずにチェックしましょう。