Amazonプライムビデオに来てたんですね、『室町無頼』。
最近見たいと思っても映画館に行くことがなくなった出不精のぼくは「待ってました!」と飛びつきました。
『室町無頼』について
『室町無頼』は、垣根涼介さんの時代小説を大泉洋さん主演で実写映画化した戦国アクションです。
応仁の乱前夜、つまりは戦国時代が幕を開けようとした混沌とした時代を生きた男の物語ですね。
1461年、応仁の乱前夜の京。大飢饉と疫病によって路上には無数の死体が積み重なり、人身売買や奴隷労働も横行していた。しかし時の権力者は無能で、享楽の日々を過ごすばかり。そんな中、己の腕と才覚だけで混沌の世を生きる自由人・蓮田兵衛はひそかに倒幕と世直しを画策し、立ち上がる時を狙っていた。一方、並外れた武術の才能を秘めながらも天涯孤独で夢も希望もない日々を過ごしていた青年・才蔵は、兵衛に見出されて鍛えられ、彼の手下となる。やがて兵衛のもとに集った無頼たちは、巨大な権力に向けて暴動を仕掛ける。そんな彼らの前に、兵衛のかつての悪友・骨皮道賢率いる幕府軍が立ちはだかる。
あらすじはこんな感じです。
主人公の蓮田兵衛は、一揆の首謀者として一ヶ所だけ史料に名前が出てくる人物です。一ヶ所に名前だけしか出てないということは、どんな人かもその経歴もまったく分からないということで、色々と想像して創造できるわけですから、原作者の垣根涼介さんは面白い人を見つけたなと思います。ちなみに、堤真一さん演ずるライバルの骨皮道賢も実在の人物です。
面白いけど…
そんな『室町無頼』を見たわけですけども。
なんか色々欲張りすぎかなぁ、と思っちゃいました。無頼=アウトローってことで、なんか雰囲気がウエスタン。実際BGMもそれっぽいのがありますし。
と思ったらなんか監督がおっしゃってたみたいですね、マカロニウエスタンと『マッド・マックス』を意識してるって。ああ、『マッド・マックス』か、薄暗くて希望の無い荒廃した世界の描き方にそれで納得しましたね。
そういうテーマとあの時代は確かに合ってるかもしれません。
でもそれが消化しきれてない上に香港カンフー映画の修行シーンみたいなのが入って来たりワイヤーアクションが入ってきたりして色々とごった煮感がすごい。その上、なんか殺陣がモッサリしてたり最後の一揆シーンが妙に間延びしすぎてたりして、なんというか、色々欲張りすぎてエンタメ時代劇にも古典的時代劇にもなれずどっちつかずの惜しい映画といった感触でした。
面白いんだけどなんかモヤモヤする…みたいな。
最後に
しかし、決して「つまらん!」とムカつくような映画ではありません。その辺は各自見て判断していただきたく。
ぼくも原作を読んでからもう一度見てみようと思います。原作には映画のようなエンタメ要素はあるんでしょうかね。ないとしたら、この映画についてはどう思ってらっしゃるのか、気になるところではありますね。
