いよいよお盆のシーズンになりましたが、今年は新型コロナの影響で帰省を控える人も多くなっています。そして、そんな状況なので、お墓参り代行サービスへの依頼が増加しているそうです。
お墓参り代行サービス依頼が増加 プロに任せて墓石のチェックも 静岡市 - LOOK
若いころならば「本人が行かなかったら意味がない!」なんて鼻息荒く憤ってたところですが、ぼくもすっかりオッサンなので「ああ、そうなんだフーン」てなもんです。
でも、なんだかモヤモヤする。
そのモヤモヤについて書きながら考えてみたいと思います。
お墓参り代行サービスとは
まず最初に、お墓参り代行サービスって何なのかってことですけど。まぁ、読んで字のごとく、ですよね。
お墓参り代行サービスを依頼することで、実際にお墓まで行かなくとも、ご先祖様の眠るお墓を管理・供養することができます。
要は、仕事が忙しいとかお墓が遠いとかの理由でなかなかお墓参りに行けない人の代わりに、墓石の掃除をしたりお供え物をしてくれるサービスですね。
日本には昔から本人以外の人が変わりにお墓参りをするという代参という風習もありましたから、別に代行を頼んだからと言ってバチがあたるとかそんなことはなさそうです。
このサービスが、現在の状況下では「非常にありがたい」と評判になっているというわけです。時代のニーズに合ってるっちゃあ合ってるサービスなんでしょうね。
お墓参りをする意味
このお墓参り代行サービスに対して、ぼくはモヤモヤしているわけです。
元々ぼくは霊や魂など信じてなくて「人は死んだらただただ死んだというだけのこと」という考え方の持ち主で、特に世に反発したい若いころは「葬式から墓の建立、そのあとのすべての儀式は時間とカネの無駄。バカげすぎてるほどバカげている」と思っていました。
今も基本的にはその考えは変わってないんですが、特に親父が亡くなってからは「これらは遺族の気休めだ」と理解するようになりました。要はこれらの儀式ってのは、死者を弔うとか死後の世界での幸せを祈るとか、そんなのは方便でただただ遺された人たちが自分たちのために行うものなんでしょう。
何かしないと落ち着かないもんね。
お墓参り代行にモヤモヤする
なんてことを理解してオトナになったぼくですが、だからこそ「お墓参り代行サービス」なるものにモヤモヤするようになっちゃいました。
というのは「お墓参りとはつまりは遺族の気休めのセレモニーであるから、別に他の人に頼んでもいいだろう」と思うと同時に「だったら行けないなら行けないでそれで終わりでいいじゃない」とも思うんです。どうせ気休めの儀式ですから、その気休めが本人に実施不可能である以上、他の人が代行する意味などないんじゃないでしょうか。ぼくなんかは、自分が行けないなら別にお墓なんてほっぽっとけばいいじゃないって思っちゃうんですよね。
代行を依頼する人って、それで自分の義務を果たせたとか思うんでしょうか。義務なんてないのに。自分に対する気休めなのに。
その辺がどうも消化できなくて、モヤモヤするんですよね。
最後に
モヤモヤしたまんま無理矢理結論付けるとすると、まぁ意味があると思う人は依頼すればいいし、意味がないと思うぼくのような人は依頼しなきゃいいってだけの話なんですけども。
なんたってお墓参りは遺族の気休めのセレモニーですから、本人が満足するかどうかが重要で、泉下の人たちが「おい、お前は誰だ。なぜ知らないお前が俺の墓を洗う」とか言ってようといまいと知ったこっちゃないんですから。
うーん、モヤモヤする。