先日、って8月6日ですけど、その真夏のクソ暑い中仕事でテクテクとゴルフ場の脇を歩いてたんです。すると、ゴルフ場の林の中から信じられない声が聞こえたんです。
ホーホケキョ。
「おおウグイスだ」なんて思ってたんですけど「ちょっと待て。今8月やぞ。ウグイス鳴くの!?ウグイスの別名は春告鳥とか言うやん!?」となったので調べてみました。
結論から言うと、ウグイスは夏も鳴くみたい。
「ホーホケキョ」と鳴くのは早春ということになっていますが、山登りをする人なら、「ホーホケキョ」は春先から盛夏まで聞くことができます。
(画像掲載元:ウグイス - Wikipedia、M.Nishimura - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0,https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3678609による)
ウグイスが鳴く理由
調べてみると、鳴くのはオスだけでその理由は2つあります。
ひとつは、メスを集めるため。
生物がよくやるアレです。きっと一番いい声で鳴いたウグイスがモテるんでしょうね。つがいとなるメスを探すため、オスは一生懸命鳴くのです。
そしてもうひとつの理由は、自分のナワバリを示すため。
ウグイスに限らず、鳥は自分のナワバリを持ちます。そのナワバリに他の個体を寄せ付けないためにオスは一生懸命鳴くのです。
自分のオンナを保持して子孫を残し、自分のテリトリーを守る。生物のオトコが本能的にやらなければならないことを為すためにウグイスは「ホーホケキョ」と鳴くのです。男はつらいよ。
ウグイスが夏にも鳴いている理由
このふたつを一番シッカリやるべきときは、というと、それはやっぱり繁殖期となるわけです。メスを確保し卵を産ませ、それを守らなければなりませんから。
で、ウグイスの繁殖期は春から夏にかけてになります。春になると「いよいよ来たか」とオスは頑張って頑張って繁殖活動をします。
だから、大体夏になるまでには繁殖を終え「ホーホケキョ」と鳴くことも少なくなってくるんですけど、卵を他の生物に食べられちゃったり繁殖に失敗しちゃったりしたウグイスはもう1回繁殖を試みるそうですワンモアチャンス。すると卵を抱えるメスの時期が盛夏にずれ込み、それを守るオスはクソ暑いなかでも「ホーホケキョ」と鳴かなければなる、というわけです。しかも、ウグイスは一夫多妻という結構な仕組みで繁殖しているため、1羽のオスが盛夏になかなければならない確率はそんなに低くないようですし。
実は、セミの声にかき消されているだけで、割と多くのウグイスが盛夏にも鳴いているのかもしれません。
実は一年中鳴いているウグイス
「そうかウグイスは夏だって鳴くんですね良かった良かった」と結論づけて終わりたいところですが、実はウグイスって一年中鳴いているらしいですよ。
書いてきたように、「ホーホケキョ」はあくまでも繁殖期にメスを呼びナワバリを守るための鳴き声なので、それ以外の時期、つまり秋や冬といった繁殖期じゃない時期は「ホーホケキョ」と鳴く意味はないんです。
なんか、冬は「チャッチャッチャッ」みたいな声で鳴くそうです。繁殖期にあれだけ一生懸命なことを考えると、いかにも手抜きな鳴き声ですね。もちろん手を抜いているわけではないでしょうけども。
最後に
というわけで、ウグイスは8月にも「ホーホケキョ」と鳴きます。
と書いてきて思ったんですけど、繁殖期が遅れて8月に「ホーホケキョ」と鳴いている分にはいいんですけど、もしかしたら8月になってもパートナーが見つからずに必死にメスにアピールしてる個体もいるのかしら。そう考えるとちょっと悲しすぎる声に聞こえてきますね。