ぼくがもし「ゲームで一番印象に残った景色」を選べと言われたら、間違いなく『ドラゴンクエストⅡ』の「ロンダルキア」と答えます。当時、ファミコンをバカにしていたPCゲーマーだったのにもかかわらず。
そしてそれは、おそらくプレイした人なら分かってくれるはず。
散々苦労したあと、やっとのことでたどり着いたときに目の前に現れる白銀の世界。それを一番最初に見たときの感情。忘れろというほうが無理です。
ロンダルキアとは
「ロンダルキア」は、日本を代表するRPG『ドラゴンクエスト』シリーズの2作目『ドラゴンクエスト2』に登場する地名で、正式名称は「ロンダルキア台地」です。
大神官ハーゴンがその居城「ハーゴンの神殿」を構える地で周囲を岩山に囲まれて外界から遮断されており、そこに至るには「ロンダルキアへの洞窟」を抜けるしかないのに、その「ロンダルキアへの洞窟」を通り抜けるのは至難のワザ。めっちゃムズい。
『ドラゴンクエストⅡ』のラストダンジョンに至る地なので、当然強敵ばかりで難易度は高いです。ていうか、実際難易度が高いどころではなく、サクッと全滅させられてばっかり。そして悪いことに、全滅したパーティは下界に送り返されるのです。そしてまた地獄の「ロンダルキアへの洞窟」からやり直し…。
そんな感じなので、「ロンダルキア」という地名はドラクエ2プレイヤーの心に深く刻まれています。
地獄として。
地獄のロンダルキア
何度も「ロンダルキアへの洞窟」に挑戦し、そして散り、やっとの思いでその洞窟からロンダルキア台地に出てきたプレイヤーは、その真っ白の世界に心を打たれます。
「なんて美しいんだ…」
しかし、美しいなんて思ってるのも束の間、そこから1歩でも進めば地獄の始まりです。シルバーデビルのあまいいき、ブリザードのザラキ、そしてキラーマシン。進んでいくとデビルロードのメガンテ、ギガンテスのつうこんのいちげき、アークデーモンのイオナズン。これらで画面は何度も何度も赤くなります。
ハッキリ言ってロンダルキアへの洞窟をクリアした程度の実力じゃ先に進むのもままならない。みんな何度も全滅の憂き目に遭いましたでしょう。そして、全滅しては洞窟からやり直し。
地獄だ、ここは地獄だ…。
「ロンダルキアのほこら」までたどり着ければ無料でHPとMPを完全回復できて「ふっかつのじゅもん」も聞くことができます(ただし、死者の蘇生はできない)。だから頑張ろう!と思って挑戦するのにやっぱり全滅する…。
地獄だよ、やっぱり。
最後に
そんなカンジでロンダルキアで散々苦労してやっとのことでクリアした『ドラゴンクエストⅡ』は、クリアした者にとってかけがえのない思い出のゲームとなったのです(当たり前だけど最後の「ハーゴンの神殿」もえげつないし)。そして、そんな経験を経ているので、当然「ロンダルキア」という地名は全てのドラクエ2プレイヤーのトラウマとなりました。
是非一度その地獄っぷりを若い人にも味わってもらいたいんですが、スマホ版などのリメイク版は難易度が調整されており、あの鬼畜っぷりが再現されていません。なので、みんななんとかファミコン版をプレイすること。
そしてブリザードのザラキ連発を食らうがいい!さらにサマルトリアの死にっぷりを嘆くがいい!