某掲示板の話題なんですけど、「鳥山明のキャラデザのセンスが1番分かるモンスターが遂に決まる」というのがありました。
「鳥山明のモンスター」というのは当然『ドラゴンクエスト』シリーズに登場するモンスターってことで、そこには色んなモンスターが挙げられてて、どれもなるほど納得!みたいなカンジなんですけど、ぼくもちょっと考えてみたくなったので考えてみました。
「鳥山明らしさ」って何だろう
それにはまず、鳥山明さんのキャラデザのセンスってやつを考えなければなりません。それは、つまりは「ああ、これは鳥山明先生が書いたんだな」と理解できるデザインということでしょう。「いかにも鳥山明らしい」と思えるデザインです。
じゃあ、「鳥山明らしさ」ってどういうことかってわけですけど、現在で考えるとそれは『ドラゴンボール』ということになるんでしょう。今の若者に聞いたらほぼ100%そうなるんじゃないでしょうか。
しかし、ぼく個人的には、それは『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』のごくごく初期(1番最初にドラゴンボールが集まるあたりまで)ということになります。ぼくはそこに描かれている“鳥山明的ファンタジー”が大好きだったのです(逆に言うと、今の『ドラゴンボール』は、ちょっと、ねぇ)。
もっと言うと、『Dr.スランプ』のペンギン村。あの村こそが、ぼくにとっての「鳥山明らしさ」です。
ええ、オッサンの意見です。
ペンギン村ってつおい?
そのペンギン村ですが、『Dr.スランプ』の舞台となる村です。
そこに住むのは奇人変人怪人怪獣など何でもです。普通の人間だって一癖も二癖もある連中ばかりですし、ゴジラやガメラが普通に歩いてますし、ヒバリは「ピーチクパーチクシナチクバクチク」と鳴きます。犬や豚は二足歩行をし、警察官は平気で銃撃戦を繰り広げます。
そこを貫くのは理不尽、不条理。それらが昇華されて“鳥山明的ファンタジー”が出来上がっています。
もし万が一、『Dr.スランプ』を読んだことがない、なんて人がいれば読んでみることをオススメします。
鳥山明らしいドラクエモンスター
で、ぼくが思う「鳥山明のキャラデザのセンスが1番分かるモンスター」は、「鳥山明らしいモンスター」であり、そのモンスターは、そのまま“鳥山明的ファンタジー”の世界すなわちペンギン村に出現しても違和感がないモンスター、ということになります。
そうなってくると、キラーマシンとかは誰かが作り出しそうだし、ドラキーだってその辺飛んでそうだし、ベビーサタンはクラスメイトにいそうだし、ももんじゃなんかはゴジラガメラと並んで歩いてそうです。
でも、ぼくは個人的には初代ドラクエが『Dr.スランプ』のペンギン村っぽさを持っていると思ってて、デザイン的にはこれじゃないかと思うんです。
リカント。
どう説明すればいいのかよくわかりませんが、上あごのラインとか、まことに鳥山明っぽい。そして、これにポロシャツ着せてスラックス履かせてペンギン村を歩かせたら全然違和感なさそうじゃないですか?だってペンギン村にはこんなライカンスロープうじゃうじゃいるじゃないですか。
そういえば、『ドラゴンクエスト』で遊んでて初めてリカントを見たとき、「あれ?アラレちゃんに出てなかった?」とかうっすらと思ったような気がしないわけでもないような気がしたりするし。
最後に
というわけで、ぼくが選ぶ「鳥山明のキャラデザのセンスが1番分かるモンスター」は、リカントで決定です!おめでとうございまーす。
しかし実際は、スライムとかゴーレムとかもそうですし、どのモンスターも鳥山明感ハンパないですけどね。「あ、鳥山明だな。ドラクエだな」って一発で分かるのは本当にスゴイと思います。
ドラクエのことを当時のパソコンゲーマー視点で語ってみる - コバろぐ