先日、高校受験生である次男が日本史の勉強をしてたのでちょっかいを出してました。
その流れで「お前知っとるか?『魏志倭人伝』って『三国志』なんやで?」って言ったら次男は「ほええええ?」とか言って驚いたご様子。
まぁ、教科書にもそこまで載ってなかったような。ただ、勘のいいやつは『魏志』って表記でピンとくるんだけども。
まぁ、受験には邪魔な知識ですね(笑)
魏志倭人伝とは
魏志倭人伝(ぎしわじんでん)は、中国の歴史書『三国志』中の「魏書」第30巻烏丸鮮卑東夷伝倭人条の略称。当時、日本列島にいた民族・住民の倭人(日本人)の習俗や地理などについて書かれている。
みんな大好き『三国志』は歴史小説の『三国志演義』だと思いますけど、ここで出てくるのは当然歴史書としての『三国志』です。
ざっくりと簡単に言うと中国の場合、王朝が倒れると次の王朝が倒れた前の王朝の歴史書を編纂します。なので『三国志』の場合は三国時代の次の統一王朝、西晋の陳寿によって書かれたってわけです。なんせ魏と呉と蜀の3つに分かれちゃってたから色々めんどくさかっただろうなぁと思いますが。
さて、『魏志倭人伝』は『三国志』のうちの『魏書』の一部分です。『魏書』は全部で30巻あります(本紀4巻と列伝26巻)が、『魏志倭人伝』と呼ばれているのはそのうちのたった一冊の一項の一条である烏丸鮮卑東夷伝・倭人の部分です。
そこに邪馬台国や卑弥呼のことが書いてあるってわけですね。
倭国乱れ、相攻伐すること歴年、乃ち共に一女子を立てて王となす。名づけて卑弥呼という。鬼道に事え、能く衆を惑わす。
とか書いてある。
『三国志』の一部に倭国とか卑弥呼とか書いてあるの、すごくない?卑弥呼が魏に貢ぎに行ってるから載ってるわけですが、そのこと自体に感動しない!?
『三国志』における『魏志倭人伝』の割合
小説や漫画やゲームなどいろんなメディアで題材とされている『三国志』、日本だってその一部なんだと思ったらワクワクします。こうなったら『三国志』を題材としたゲームにも中国の東側にちゃんと邪馬台国を作り卑弥呼を立てていただきたい。そしたら卑弥呼を選んで魏に貢ぎ物を送り続けますから!みたいな。
じゃあ一体、『三国志』の中で倭国のことが書かれているのは割合としてどれくらいなんでしょうか。
『三国志』は『魏書』30巻、『呉書』20巻、『蜀書』15巻の計65巻から成ります。前述のように、『魏志倭人伝』は『魏書』のうちの一冊の一項の一条です。
65巻のうちの一冊のほんの一部分…。つまり65分の1以下…。
うーん、当然だけども、少ないなぁ。やっぱりゲームに登場しなくていいですなぁ。
最後に
以上のことを次男に話してあげましたが、「ふーん」とか棒読みで言うだけで全然響いてませんでした(泣)
それはさておき、そうは言ってもやっぱり『三国志』に日本が登場してるってのはどうしてもスゲェなぁって思うんだなぁ。
でも、魏(とか晋とか)からみたら倭国って東の海の彼方の野蛮な国なわけで、そこに書いてあることは結構いい加減なんじゃないかなぁって思ってたりするけどね。