2019年3月2日、長らく中日ドラゴンズのクローザーを務めた岩瀬仁紀元投手の引退試合が行われ、その試合で岩瀬氏は、常にクローザーとして君臨していてプロ通算1002試合に投げた中で1回しかなかった先発マウンドに上がりました。
ぼくは、仕事を終えてその試合をスポーツニュースでしか観られませんでしたが、観てシビれました。
岩瀬仁紀という投手
みなさんは、この岩瀬仁紀という投手を知っているでしょうか。
一応、軽く書いておきましょう。
岩瀬投手は1999年のシーズンから中日ドラゴンズに入団し、日本プロ野球で活躍、ルーキーイヤーに最優秀中継ぎ賞を受賞し、リリーフとして活躍することを運命づけられ、2004年のシーズンからクローザーとなり、チームの勝利に貢献し続けてきました。
通算登板1002試合、通算407セーブは日本プロ野球歴代最高記録となっています。
確実に勝ち試合を締める完璧なリリーバーぶりから、味方からは“守護神”と頼りにされ、敵からは“死神”と恐れられた、誰が何と言おうと偉大な投手ですね。
そんな岩瀬投手も、2015年以降はケガもあり出場試合も激減、2018年のシーズンをもって現役を引退することとなりました。
2019.3.2岩瀬引退試合に感動した理由
で、2019年3月2日に引退試合が行われたわけです。岩瀬投手は先発して、千葉ロッテマリーンズの井上選手に対し4球を投げ、見事スライダーで空振り三振を奪いました。
前述したようにぼくはそれを見てシビれたし感動したし泣きました。
先発した岩瀬投手
岩瀬投手は、ずっとクローザーとして活躍したため、マウンドに立つのは常に2番手3番手4番手でした。しかしやっぱり「たまにはまっさらなマウンドで投げてみたい」という気持ちはあったとのことで、その意を酌んで落合監督時代から高木監督時代にかけてオープン戦のナゴヤドーム開幕戦に先発するという恒例行事があったという話ですが、公式戦となると先発したのは19年1002試合に登板したうち、2000年10月8日の1回だけ。
そんな、キャリアの全てをリリーフ投手として過ごした岩瀬投手が先発のマウンドに立っている!!!
もうそれだけでジーンとくるじゃないですか。
千葉ロッテのオーダー
この引退する岩瀬投手が先発して対戦する打者は、1番のひとりだけ。そしてその唯一対戦する1番バッターは、千葉ロッテマリーンズの井上晴哉選手でした。
井上選手は、今季はきっと完全覚醒して4番に座るであろう、ロッテのチームナンバーワンバッターです。千葉ロッテマリーンズの井口監督は、岩瀬投手が一番いいバッターと対戦できるように計らったというわけです。
井口監督、岩瀬投手と同い年ですから、何か感じるモノがあったんでしょうね。粋だねぇ。
もうそんなん感動するしかないじゃないの。
最後に
岩瀬氏はクローザーだったので、常に相手を抑えるように要求される場面でしか投げてこなかったですし、常にその期待に応えてきた投手です。険しく苦しい場面でのみの仕事をずっとしてきた。
そんな岩瀬投手、降板後にこう言ったそうです。
「プロに入って初めて楽しい気持ちで投げることができた」
こんなん言われたら、「うんうん、良かったねぇ!今まで良く頑張って来たねぇ!」と思うしかないじゃないですか泣けるじゃないですか。
岩瀬仁紀投手、本当にお疲れさまでした!