ご存知ですか、世界中で出版された『ファイティング・ファンタジー』というゲームブックを。略してFF。
FFといえばファイナルファンタジーじゃないですよファイティング・ファンタジーですよ。
そういえば、そんな記事も書いたなぁ。
ファイナルファンタジー?なにそれおいしいの?“FF”っつったらファイティング・ファンタジーだろうが! - コバろぐ
ゲームブックとは
ゲームブックといったって、今は知らない人も多いでしょうから、まずはそこから。
ゲームブックとは読んで字のごとくゲームが遊べる本なのです。本文は数百個の段落で分けられていて番号が付いています。
段落を読むとAをするなら○番を、Bをするなら□番を読めと選択肢が出るので、自分が選んだ段落へ飛んで読む、ということを繰り返してグッドエンディングを目指します。
引用元:ファイナルファンタジー?なにそれおいしいの?“FF”っつったらファイティング・ファンタジーだろうが! - コバろぐ
戦闘などはサイコロを振って行い、サイコロの目によってHPが減ったりステータスが変化したらキャラクターシートに書き込んだ数字を書き直したりしてなかなかメンドくさいゲームではありますが、世界中で人気となりました。
そして、ゲームブックの中でも最も成功して数多くシリーズ化されたのがファイティング・ファンタジーです。
これはシリーズ第1作目の『火吹山の魔法使い』。すべてはここから始まった。
『Fighting Fantasy Legends』
このファイティグファンタジーがスマホやタブレットで遊べる『Fighting Fantasy Legends』というアプリが昨年だったでしょうか、リリースされました。
ものすごく気になってたんですが、やっとこの度ゲットしたのでご紹介するに至ったわけです。お待たせしました。
シリーズ3作が遊べる!
この『Fighting Fantasy Legends』は、シリーズで登場するアランシア大陸を舞台に、人気タイトル「火吹山の魔法使い」「盗賊都市」「バルサスの要塞」の3作をベースとした物語を体験できます。
そのシナリオは、ゲームブックらしくテキストベースで進んでいきます。
なかなか味のあるグラフィックでいいでしょう。
全体マップはこんなカンジ。
ゲームブックとは切っても切れないダイス
デジタル化されたとはいえ、ベースはゲームブックですから、ダイスを振る局面は多々あります。その最たるものは戦闘です。
赤い技術ダイスを振って拳の絵が出た数だけ相手にダメージを与えます。
また、緑のダイスは運ダイスで、色んな選択を迫られたときに振って成否を判定するわけです。
このダイスは、ゲームブックではあり得なかった新要素として、レベルアップ時にアップグレードできたりします。
1面にしか描かれていなかった拳がアップグレードする度に他の面にも足されていき、物事が有利に進むようになります。
モンスター図鑑
これもデジタル化の恩恵と言っていいですが、アイテムやモンスターなどがカード化されていて、モンスター図鑑もあったりします。
実際に戦った相手がここにどんどん追加されていきます。
原作を彷彿とさせるグラフィックで描かれたモンスターを思う存分堪能でき、個人的にはとても嬉しい機能です。
懐かしむためのデジタル化?
ここからは遊んでみた感想などを軽くつらつらと。
ゲームを起動するとキャラクタメイキングからですが、これは簡易的です。
まず、名前を種族を選びます。名前も入力はできず、選択するだけでした。
そして次にパラメータを体力を技術と運に振り分けるカタチで決定し、特殊能力をひとつだけ選択すればキャラクタは完成です。
実際に遊んでみると、かつてゲームブックが擦り切れるほど遊んだ身としては、雰囲気がそのままで満足いくものでした。何というか、文体があのまんまなんですよね。懐かしい。ただし、漢字の誤字がちょっと多い。
しかしやっぱり、これは懐かしむためのゲームかも知れませんね。
シナリオを進めていき、火吹山をフィールドで見つけたときは感動しましたが、初めてこの世界に触れる人は感動しないでしょうし。
ちなみにこれは火吹山のダンジョン。視覚化されているのが嬉しかったりするのだけれど。
そして、ベースがゲームブックなので、例えば町の中を自由に行き来することが出来ないのがもどかしいかも。ゲームブックは基本次に次に進むものなので。グラフィカルに描かれてて一見歩き回れそうな町もボタンが出現する方向にしか行けないのはちょっとストレス。「あ、これはゲームブックか」と思える人はすぐにそのストレスも消化できますけど、そうじゃない人にはキビシイかもしれません。
しかし、せっかくカードゲームっぽくなってるので是非是非未体験の人にも遊んでもらいたいところです。
最後に
というわけで、この『Fighting Fantasy Legends』ファイティング・ファンタジーを懐かしむことができる人には間違いなくオススメできるゲームですが、そうじゃない人には「遊んでみてね」くらいしか言えないカンジです。
しかし、ゲームブックは今のコンピュータRPGのルーツのひとつなのは間違いありませんから、ゲーム好きならば一度は遊んでみても無駄にはならないのではないでしょうか。
楽しいよ!
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